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夢幻水滸伝

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第二百九十話 血脈の様に流れてその三

「意地があるな」
「はい、それではですね」
「このチャールストンの防衛を整えますね」
「迅速に」
「塹壕を掘って」
 そうしてというのだ。
「鉄条網も敷いてな」
「そうしてですね」
「城壁も整備し」
「それで、ですね」
「敵を迎え撃ちますね」
「国木田様達を」
「そうするで、二重三重にな」
 そうした規模でというのだ。
「守りを固めて」
「そしてですね」
「今度こそですね」
「守り抜きますね」
「そうするで」
 敵の強さを理解しつつもだった。
 メアリーは諦めていなかった、チャールストンの防衛を固めそのうえで敵を待っていた。そうしてだった。
 将兵に食事も摂らせるがその食事は。
「こうした時はスパムやな」
「そうですね」
「やっぱりスパム多いですね」
「よく食べますね」
「戦闘中は」
「手軽に食べられるさかいな」
 それでとだ、メアリーはスパムバーガーを食べつつ応えた、他にはスパムサンドやスパムステーキもあって皆食べている。
「それでな」
「よく食べますね」
「ですがメアリー様は定期的に出されますね」
「よくとは言いましても」
「そうされてますね」
「こればっかりやと飽きるさかいな」 
 だからだとだ、メアリーは食べながら答えた。
「それでや」
「定期的ですか」
「常には出さないですか」
「飽きない様に」
「起きてる世界であったさかいな」
 二次大戦中のアメリカ軍の話をした。
「もうしょっちゅうスパム出てな」
「飽きたのですか」
「スパムばかりで」
「そのせいで」
「それでや」
 こうしたことがあったからだというのだ。
「他のお料理も色々出してるんや」
「昨日はスパゲティカルボナーラでしたし」
「ハンバーグステーキもありましたね」
「中華料理の時もありますね」
「和食も出す時がありますね」
「そや、飽きん様にな」
 食事にというのだ。
「私も考えてるねん」
「そうなのですね」
「スパムも他のものも」
「色々出されていて」
「料理も多彩なのですね」
「そうしてる、ただな」 
 それでもとだ、メアリーはほうれん草のソテーを食べながら話した。料理は他にも煮豆やパンがありデザートは林檎である。
「国木田さん達はちゃうで」
「そうなのですか」
「あの方々は違うのですか」
「メアリー様と」
「日本人やからな」
 それ故にというのだ。
「一つ問題があるねん、こっちの世界でも」
「といいますと」
「何でしょうか」
「その問題は」
「日本人の主食はお米や」 
 問題の根幹はこのことだというのだ。 
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