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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第百三十七話 邪神、封じられるのことその一

                          第百三十七話  邪神、封じられるのこと
 戦いの中でだ。幻十郎はその刃を下から上に大きく一閃させた。
 そしてそこから巨大な花札を出してだ。それでだ。
 白装束の者達を撃ちだ。そして言うのだった。
「今更相手にならんわ!」
「ふん、また腕をあげた様だな」
「気にいらない奴はこうして殺す」
 共に戦う覇王丸にもだ。幻十郎は返す。
 そしてだ。彼に顔を向けてそのうえでだった。
「無論貴様もだ」
「それなら元の世界に戻ればだな」
「まずは貴様を殺す」
 他ならぬだ。覇王丸をだというのだ。
「このことは言っておく。しかしだ」
「ああ、その前にだな」
「あいつを倒すのだな」
 幻十郎は孤月斬でだ。敵を斬った覇王丸に問うた。
「あの神とやらを」
「そうするさ。絶対にな」
「では行くがいい」
 幻十郎はまた敵を斬りつつ言う。
「俺はここで雑魚連中の相手をする」
「何だ?一緒に来ないのか?」
「あの神の相手は御前だ」
 他ならぬだ。覇王丸だというのだ。
「俺には宝珠がないからな」
「四如来の宝珠がか」
「そうだ。それがないからだ」
 それがあるのは覇王丸だ。そして他の三人だ。
 しかし確か幻十郎にはそれがない。それ故の言葉だった。
「貴様と三人の持ち主で行け」
「そうしていいんだな」
「そして死ぬな」
 いささか彼らしくない言葉もだ。幻十郎は言った。
「あの邪神を倒してだ」
「何か御前にそう言われるとな」
「ふん、妙に思うか」
「御前は俺を殺したいんだな」
 このことを問うのだった。幻十郎にとっては絶対のことをだ。
「それでもそう言うんだな」
「御前を殺すのは俺だ」
 また一人斬り。幻十郎は応える。袈裟斬りにされた白装束の者がそこから真っ二つになる。
 鮮血を噴出しつつ崩れていく骸を見据えながらだ。幻十郎は覇王丸に言うのだった。
「俺以外の誰でもない」
「だからか」
「そうだ、死ぬな」
 またこう言う幻十郎だった。
「例え何があろうともだ」
「わかったぜ。それじゃあな」
 覇王丸も幻十郎の言葉に応えてだ。そのうえでだった。
 ミヅキの場所に行こうとする。そこでだった。
 その覇王丸にだ。骸羅達も声をかけてきたのだった。
「よし、じゃあ行って来いよ」
「ああ、あんたも生きろよ」
「俺のことは心配無用!」
 大声で笑ってだ。骸羅はだ。
 その巨大な数珠を振り回してだ。周りの白装束の者達を吹き飛ばしていた。
 そのうえでだ。彼は言うのだった。
「雑魚なぞ幾らいてもな!」
「大丈夫だっていうんだな」
「そうだ。爺様に比べればどうということはないわ!」
「ははは、あの爺さんも相変わらずか」
「ふぉっ、ふぉっ、わしも頑張っておるぞ」
「はい、この世界最後の戦いですからね」
 その爺様だけでなくだ。黒子もいた。
 彼等も杖、そして旗で敵を倒していた。そうしてだ。
 覇王丸の後ろを守っていた。それを受けてだ。
 覇王丸はミヅキのところに向かう。そこにだ。
 狂死郎が来た。その彼が言って来た。
「ミヅキの気配はわかるな」
「ああ、もう嫌になる位な」
「ならばじゃ。そこに行くぞ」
「こっちだ」
 二人で戦場を駆けるとだ。ここでだった。
 もう一人来た。今度は十兵衛だった。
 二人の横に来て駆けつつだ。その両手の剣で敵を斬っていた。
 
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