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新オズのカボチャ頭のジャック

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第一幕その十二

「本当にね」
「僕達だってね」
 ジャックは自分達のことも言いました。
「こうした外見だね」
「ええ、普通の人とは違うわね」
「そうだよ、僕なんてね」
 自分はといいますと。
「頭は南瓜で身体は木だね」
「そうよね、けれどね」
「人だね」
「れっきとしたね」
「飲んだり食べたり寝たりもしないけれど」
 それでもというのです。
「けれどね」
「人ね」
「本当に外見の違いはね」
 それはというのです。
「そうしたね」
「何でもないものね」
「そうしたものだよ」
「外の世界ではあれこれ言っても」
「何でもないよ」
「大事なのは中身ね」
「その人のね、オズの国では皆わかってるよ」
 それこそというのです。
「本当にね」
「そのことを私達も覚えておかないとね」
「うん、そうなればね」
「よくなるわね」
「それだけで全く違うよ」
 人の外見の違いのことを理解することはというのです。
「何でもないことだってね」
「そのことがわかったら」
「それだけでね」
「全く違うわね」
「そうだよ、だから恵梨香達もね」
「よく覚えてね」 
 そうしてとです、恵梨香は答えました。
「そしてね」
「そのうえでだね」
「そう、理解してね」
「生きていくね」
「そうしていくわ」
 ジャックに笑顔で言うのでした。
「私達皆がね」
「そうしていこうね」
 ジャックも応えてでした。
 笑顔のままです、恵梨香達にお話しました。
「大事なことだからね」
「ええ、髪の毛や目の色じゃない」
「人は中身ね」
「外見は問題じゃない」
「どんな人でもだね」
「一番大事なのは中身だね」
「このことを覚えて理解して生きていこうね」 
 こう言ってそうしてでした。
 皆はさらに先に進んでいきました、そうして都のオズマがいる宮殿に向かうのでした。楽しい旅をしながら。 
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