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新オズのカボチャ頭のジャック

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第一幕その十一

「とても奇麗で可愛いって」
「実際にそうだね」
「誰にも悪いって言われたことないから」 
 だからだというのです。
「これからもね」
「黒い髪の毛と目でだね」
「普段はいるわ」
「そうしたいんだね」
「そうするわ、ただね」
 それでもとです、恵梨香はジャックに微笑んで言いました。
「さっきみたいに変えたいと思ったら」
「変えるね」
「それも面白いし気分転換にもなるから」
 だからだというのです。
「お洒落でもね」
「変えるね」
「そうするわ。けれどね」 
 それでもというのです。
「やっぱり普段はね」
「黒い髪の毛と目でだね」
「いいわ」
「そうなんだね」
「このままね、しかしオズの国でも髪の毛を染められるのね」
「カラーコンタクトもあるよ」
「しかも外の世界より遥かに楽に染められるよ」 
 樵が言ってきました。
「ちょっと塗ればね」
「それで、ですか」
「その色になるんだ」 
 そうだというのです。
「それでカラーコンタクトを入れても目に負担がかからないよ」
「それはいいですね」
「だからその人が好きな様にね」
「髪の毛や目の色もですね」
「変えられるよ、それもね」
「ファッションですね」
「それで元の色も戻したかったら」
 その場合はといいますと。
「髪の毛を洗ったらすぐに落ちるし」
「髪の毛の色も戻りますか」
「それにカラーコンタクトも外せば」
 そうすればというのです。
「それでね」
「元の色に戻れますね」
「その人の好きな様にね」
 それでというのです。
「なれるし戻れるよ」
「それもオズの国ですね」
「本来の色のままでもいいし」
「変えてもですね」
「いいよ」
「結局外見の違いってそんなものだね」 
 かかしは達観した様に言いました。
「お肌だってね」
「変えられますね」
「その色をね。色はね」
 まさにというのです。
「外見のそれなんて」
「何とでもなりますね」
「それでどう変わるかなんてね」 
 それこそといううのです。
「そんなものだよ。外見での違いなんてね」
「そんなものですか」
「だからオズの国で外見でどうか言うことはね」
「ないですね」
「そう、誰もしないよ」 
 そうしたことはというのです。 
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