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神々の塔

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第八話 生贄の神々その四

「そうしてくわ、ただな」
「ただ?」
「いや、香水の匂いがする男はどうかってな」
「それも一つの考え方ね」
「香水を嫌うのもやな」
「ただ男の匂いは汗の匂いとかね」
 アレンカールはこの言葉も出した。
「それは嫌よね」
「汗臭いやろ」 
 リーは無表情で述べた。
「それは」
「お風呂入りなさいよね」
「そやろ」
 こうアレンカールに話した。
「そやから汗の匂いはな」
「させたら駄目駄目よ」
「そやな」
「そう言うなら石鹸の香りかね」
「無臭やな」
「そうあるべきでしょ」
 こう言うのだった。
「清潔感がね」
「大事やな」
「実際に今のあたい達もよ」
「お風呂に入ったばかりでな」
「奇麗にしてるさかいな」
「その匂いはね」
 まさにというのだ。
「石鹸の匂いよ」
「それがしてるな」
「清めた結果よ、ほなね」
「ああ、今からな」
「神様との戦いに向かいましょう」
「ほなな」
 リーはアレンカールのその言葉に頷いた、そうしてだった。
 十人で十一階に上がった、するともうそこには神々がいた。その彼等を代表してクマゾッツが言ってきた。
「よくぞ来た、そしていい心掛けだ」
「身体を清めたことがか」
「そうだ」
 施にその通りだと答えた。
「神事に赴くならな」
「身体を清めることは欠かせへんか」
「そうだ、それが神との戦いであってもな」
 それでもというのだ。
「神事になるからな」
「そやからか」
「身体を清めて来てな」
「ええ心掛けか」
「まことにな、ではだ」
「ああ、これからな」
「我等と戦うのだ」
 こう施に告げた。
「いいな」
「よし、やるか」
「今回もな、さて今度はどういった戦になるか」  
 トウェインは右手にミョッルニルを出して言った。
「一体な」
「我等は一柱ずつ戦う」
 クマゾッツはその戦いのことを話した。
「そこは四霊獣達と違う」
「そうなんか」
「彼等は四柱一度に行動する」
「それで四体で戦ってたか」
「そうだった」
 まさにというのだ。
「だが多くの神々はだ」
「そこは違ってか」
「そしてだ」
「貴方達はか」
「そうして戦ってだ」
 そしてというのだ。 
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