夢幻水滸伝
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第二百八十七話 二つの切り札その三
「何かあったらな」
「その時はですね」
「貝殻でもええが」
「ニュージャージーにですね」
「連絡してくれ」
こう言うのだった。
「ええな」
「わかりました」
ジェーンは確かな声で頷いて応えた。
「ほなお互いに」
「やってこな」
「そうしましょう」
こう話してだった。
メルヴィルは自軍の十五万の軍勢をジェーンに任せてそのうえで自分はグリフォンに乗って水軍に向かってだった。
ニュージャージーに入った、そうしてすぐにだった。
艦橋に入ってだ、そこにいる将兵達に話した。
「ほな今からな」
「はい、敵の水軍を叩きますね」
「そうしますね」
「メルヴィル様ご自身が采配を執られ」
「そのうえで」
「勝つで、二つの切り札を用いてな」
ここでもだ、メルヴィルはこのことを話した。
「そうしてや」
「戦いますか」
「そうしてですか」
「勝つのですね」
「そや、勿論空軍も使う」
この戦力もというのだ。
「地上の空港から出撃させてな」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「艦隊を護衛させ」
「攻撃もさせますね」
「そうする、あとや」
メルヴィルはさらに話した。
「艦隊同士の戦に勝ったらな」
「その後はですね」
「どうするかですね」
「そや、その後は艦隊も使って」
メルヴィルは艦隊戦の後のことも話した。
「敵の運河地帯にある防衛ラインをや」
「攻撃しますか」
「そしてフィラデルフィアにですね」
「あちらに進軍しますね」
「そうしてな」
そしてというのだ。
「そのうえでな」
「攻めますね」
「それではですね」
「まずはですね」
「艦隊戦ですね」
「敵艦隊の総大将は間違いなくホーソーンや」
メルヴィルは敵軍のことも話した。
「伊達にバイキングやないからな」
「海戦はお手のものですね」
「水に縁のある場所でのそれは」
「そうした職業ですから」
「そやからこの水軍にも多い」
自分達にもというのだ。
「バイキングはな、そして敵の水軍は艦艇も将兵の質もや」
「その両方がですね」
「かなりのレベルにありますね」
「左様ですね」
「そや、しかしな」
それでもというのだ。
「わし等はもっと強い」
「我が水軍は」
「ホーソーン様が率いられる敵水軍よりもですね」
「さらに強いのですね」
「将兵の質は同じ位でもな」
それでもというのだ。
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