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星河の覇皇

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第八十三部第三章 今だ目覚めずその十五

「あそこはな」
「それでそうした旅もですね」
「出来てな」
 そしてというのだ。
「連合一周やってる人もいるみたいだな」
「それで先輩にとってはですね」
「羨ましいな、けれど俺もな」
「何時かは、ですね」
「その国の様にな」
 サハラが平和になればというのに。
「サハラもなればいいな」
「それで、ですね」
「俺も時間が出来たらな」
「サハラ中を旅行して」
「そして一生遊んで暮らせる様にでもなればな」
 ここから先は笑って話した。
「本当にな」
「連合に行って」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「連合一周な」
「一年以上かけて」
「もうたっぷりと三年かけてな」
「旅をしますか」
「そうしたいな」
「そうですか」
「夢だぜ」 
 先輩はこのことは笑って話した。
「勿論マウリアにも行くぜ」
「連合だけでなくマウリアもですか」
「巡りたいな」
「じゃあエウロパは」
「あそこは別にな」
 この国についてはとだ、先輩は新入りに答えた。この国についてはどうでもいいという感じの返事だった。
「いいな」
「行かれないですか」
「興味がな」
 これがというのだ。
「これといってな」
「湧かないですか」
「あの国についてはな」
「そうなんですね」
「本当にあの国はな」
「興味が湧かないですか」
「お貴族様っていうかな」
 先輩は連合でよく言われているエウロパに対しての言葉を出した、言うまでもなく否定的な意味で使われている。
「そういう感じはな」
「お嫌いなんですね」
「嫌いってまではいかないけれどな」
 それでもというのだ。
「好きじゃないな」
「だからですか」
「あそこにはな」
「行かれないですか」
「行ける様になってもな」
 例えそうなってもというのだ。
「別にな」
「そういえば俺も」
「徳にだろ」
「エウロパには興味がないですね」
「連合は建物も自然もな」
 そのどちらもがというのだ。
「物凄くてな」
「サハラよりもですか」
「全く違ってな」
「見所が多いですか」
「これだっていう観光名所がな」
「だから先輩もですか」
「行きたいと思ってるんだよ」
 機会があればというのだ。 
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