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ドリトル先生とタキタロウ

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第十一幕その一

        第十一幕  タキタロウは何か
 先生は大鳥池のお水の酸素濃度を調べて一緒にいる動物の皆に対してこれかという笑顔でお話しました。
「うん、充分だね」
「充分?」
「充分っていうと」
「何かあったの?」
「大鳥池の酸素濃度を観たらね」
 今調査したそれをというのです。
「深い水域でもお魚が暮らせるよ」
「それじゃあだね」
「タキタロウがいても不思議じゃないんだね」
「この大鳥池には」
「そうなのね」
「そうだよ」 
 実際にというのです。
「このことを見てもね」
「科学的に検証しても」
「タキタロウはいるのね」
「魚群探知機でも反応があるし」
「酸素濃度を見ても」
「生態系を調べても」
「あらゆる面から見ても」
「そうだよ、全部見てもね」
 まさにというのです。
「タキタロウはいるよ」
「そもそも剥製もあって」
「目撃例もあって」
「食べた人もいるし」
「それじゃあね」
「ただ二メートルというのはやっぱりね」
 それだけ大きいというのはというのです。
「見間違いだね」
「そこまで大きくないね」
「何か小魚の群れを追ってたっていうけれど」
「山中から見たって言うけれど」
「そこまでではないのね」
「うん、やっぱり七十センチか八十センチ位の大きさで」
 それでというのです。
「一メートルもないね」
「先生の説としては」
「そんな大きさなんだ」
「タキタロウについては」
「二メートルも三メートルもないね」
「そうだよ、そこまで大きくなくて」
 先生はさらにお話しました。
「具体的にどんなお魚か」
「それはなんだ」
「わからないんだ」
「先生としては」
「いや、ある程だけれどね」 
 先生は皆にお話しました。
「僕の説は固まってきたよ」
「そうなんだ」
「じゃあどんな生きものかしら」
「どの種類のお魚なの?」
「一体」
「うん、まずは諸説を出すね」 
 今は湖のほとりにいます、それで湖とその周りにある森青と緑のコントラストの中でお話をします。
「アメマス系のニッコウイワナ、オショロコマに近いアメマスというね」
「まず二つだね」
「イワナとマスだね」
「先生前に言ってたけれど」
「その二つが有力なんだ」
「そして他にはソウギョ説もあったね」
 こちらのお話もするのでした。
「僕は違うと思うと言ったけれど」
「この辺りにソウギョいたかな」
「淀川や利根川にはいるけれど」
「元々中国のお魚で急流は苦手で」
「狭い場所もだね」
「それでいるのかな」
 そのソウギョがというのです。 
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