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X ーthe another storyー

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第五話 神剣その十三

「お前がそうするなら」
「そうか」
「ああ、神主さんは命に別状はないけどな」
「今度はわからないか」
「全くな」
「封真も小鳥もか」
 二人のことを思いつつ言った。
「そうか」
「ああ、そやからな」
「俺は運命を受け入れるべきか」
「そや、そしてわい等としてはや」
「俺は天の龍としてか」
「来て欲しい、それでや」
 空汰はさらに言った。
「少し頼めるか」
「頼み?」
「ああ、あの兄さんと別れた後はな」
 封真と、というのだ。
「ちょっと来てくれるか」
「私達が集まっている場所よ」
 嵐も言ってきた。
「そこに来てくれるかしら」
「天の龍の拠点か」
「簡単に言うとね」
 それならというのだ。
「そうなるわ」
「そうか」
「どうかしら」
「とりあえず案内してくれ」
 嵐に俯きつつ話した。
「まだ決めていないが避けられないことはわかった」
「運命から」
「だからな」
 それ故にというのだ。
「そうしてくれるか」
「わかったわ」
「では今からですか?」
 護刃は嵐に問うた。
「あちらに皆で行きますか?」
「そうしたいけれど」
 ここでだった、神威は。
 周りを見た、見ればもう真夜中だった。
「夜も遅いから」
「それじゃあ」
「明日でどうかしら」
 神威に対して問うた。
「私達のところに行くのは」
「わかった、それでいい」
 神威は一言で答えた。
「明日でな」
「それではね」
「少なくとも三人が悪人でないことはわかったしな」 
 神威はこうも言った。
「そして俺はあまりにも拒み過ぎた」
「心に壁を作っても避けられないものもあるわ」
 嵐は神威の今の言葉にも応えた。
「残念だけれどね」
「運命もそうだな」
「ええ、だから運命にはね」
「向かうしかないか」
「そうしたものよ、そして」
 それにと言うのだった。
「貴方は今からね」
「運命に向かうべきか」
「そうするしかないのよ」
「そうだな、そして俺はか」
 神威はさらに言った。
「天の龍にか」
「なるべきよ」
「そうか」
「ええ、多分二つの夢を見ているわね」
「ああ」
 神威は嵐にその通りだと答えた。
「天の龍となってだ」
「人間を救うか」
「地の龍になってだ」
 そのうえでというのだ。 
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