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ハッピークローバー

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第五十三話 夏祭りその六

「よくないしね」
「それだけでね」
「だからね」
「冷えない為にも」
「そうしたのはね」
「穿くべきね」
「ええ、ただね」
 かな恵はこうも言った。
「昔はそういうのなくて」
「褌ね」
「女の子でもそれが普通で」
 それでというのだ。
「湯文字かね」
「穿かないか」
「三択だったのよ」
「それでその頃なら褌もなのね」
「別におかしくなかったから」
「私達も穿いてたかも知れないのね」
「昔だったらね」
 それならというのだ。
「そうよ」
「ううん、女の子が褌は」
 一華は心から拒絶反応を見せて述べた。
「どうしてもね」
「一華ちゃん嫌なのね」
「無理よ、やっぱり私はショーツよ」
「もうそれは変わらないのね」
「そうよ」
 こうかな恵に言葉を返した。
「だから半ズボンかスパッツ穿くわ、ただね」
「ただ?」
「ブルマは嫌だから」
 これはというのだ。
「あれ見えなくてもね」
「嫌なのね」
「アイドルのステージ衣装の下もでしょ」
「アンスコね」
「実はブルマよね」
「デザインはね」
「あれも嫌よ」
「ブルマってね、下着だからね」
 富美子も暗い顔で述べた。
「見えなくてもね」
「あれ穿けって言われるのはね」
「絶対に嫌よね」
「いつもこう言ってるけれど」
「あれはないわね」
「半ズボンでいいでしょ」
 一華は力説した。
「というか半ズボンも短いと」
「太腿の付け根位の短さだとね」
「ショーツ見えそうになるから」
 その危険があるからだというのだ。
「アンスコじゃないとね」
「今お話してる浴衣みたいじゃないと」
「無理よ」
 穿けないというのだ。
「どうしてもね」
「そうよね」
「体育の授業だと」
「体育座りしたら」
「端っこから見えるから」
 そうなるからだというのだ。
「どうしてもね」
「膝位までの丈欲しいわよね」
「半ズボンでも」
 富美子に強い声で言った。
「そうよね、ただアンスコなら」
「いいわね」
「私半ズボンにするわ」
 浴衣の下に穿くものはというのだ。
「そうするわ」
「一華はそっちね」
「そうするわ、じゃあ今年はね」
 あらためて言った。 
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