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星河の覇皇

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第八十三部第一章 防衛ライン到達その十一

「五分前行動、五分前精神でな」
「それは急げというのですね」
「そうだ、だがな」
「そこでも焦ればですね」
「しくじる」
 そうなってしまうとだ、アッディーンは言うのだった。
「それでだ」
「その通りですね」
「焦らずだ」
 そのうえでというのだ。
「敵の第二次防衛ラインまで到達してな」
「到達の時点で、ですね」
「全軍が集結すれば」
「その時に攻撃に移れる様にする」
「そうだ、そしてだ」
「勝つのですね」
「そうする、シャイターン主席のいない間に」
 まさにその間にというのだ、アッディーンはシンダントに対して強い声で話していった。それでシャイターンの名前も出したのだ。
「全てを決める」
「戦局を」
「今度の防衛ラインを破ればな」
「それで、ですね」
「後は首都星系にまで迫ることが出来る」
「サマルカンド星系に」
「そこで最後の戦いになるが」
 ティムールと統一を賭けたそれのというのだ。
「しかしだ」
「その時にはですね」
「もう決めている」
「戦局自体を」
「そうして首都星系でどう戦おうともな」
「勝てる様にですね」
「戦局を決めたい」
 今度の戦いでというのだ。
「そこまでな」
「その為にですね」
「ただ防衛ラインを突破するのではなくな」
「敵の戦力を徹底的に叩くのですね」
「あの兵器をまた使用してな」
「そのうえで、ですね」
「戦いそして勝ち」
 そうしてというのだ。
「敵戦力もな」
「叩くのですね」
「そうする、だが」
 ここでアッディーンんはバヤズィトを見て彼に問うた。
「問題は補給だが」
「ばい、バグダート星系からです」
 シンダントは補給を担当する後方参謀として答えた。
「物資は補給艦隊からです」
「次々と出ていてだな」
「これまでは国境に送っていましたが」
「それがだな」
「もう国境への輸送は終えています」
「さらに向かっているな」
「今は先日占領したバスラ星系にです」
 この星系にというのだ。
「一旦補給艦隊を次々と送ってです」
「物資を輸送してだな」
「集積しています」
「物資の集積地と私が定めたか」
「はい、あの星系にです」
「そうか、そしてバスラ星系からだな」
 アッディーンはさらに話した。
「次の戦闘の際はだな」
「補給を行います」
「前線までだな」
「国境の物資もです」
 それもというのだ。
「バスラ星系に送っていますし」
「集積を進めているな」
「整備設備も」
 こちらもというのだ。 
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