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夢幻水滸伝

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第二百六十八話 血流の如くその七

「そして働くことになる」
「そうなる、ほな戦の日が来れば」
「朝の六時になればな」
 その決戦の日のというのだ。
「相まみえるで」
「戦場となったこの地でな」
「そうなる、それでや」
 羅は言葉を続けた。
「それまではや」
「衝突のない様にしよな」
「我等は確かに戦うが」
「そのことは事実やがな」
「敵同士になろうともな」
「ルールは守るもんや」
「絶対にな、戦にならん限りはや」
 さもないと、というのだ。
「何があっても」
「お互い攻撃を仕掛けん」
「そのことは守っていこうな」
「絶対にな、将兵達にもや」
 彼等にもというのだ。
「そうさせる」
「徹底してな」
「ちゃんと統率を取って」
 そのうえでというのだ。
「やってこな」
「そういうことでな」
「ああ、しっかりしてこな」
「どっちにしろ戦うんや」
 このことは決まっているというのだ。
「そやからな」
「今は大人しくしてもらう」
「そして戦になれば」
「その時はな」
 まさにというのだ。
「誰もが戦う」
「必死にな」
「そうなる様にしてこな」
「お互いな、勝手なことした奴はな」
「打ち首、魂も消すやな」
「いや、打ち首どころかや」 
 それで済まさずにというのだ。
「車裂きや」
「そこまでしなあかんか」
「極刑の中の極刑でな」
 それで以てというのだ。
「処罰せんとな」
「この場合はあかんか」
「そう思うからな」
「ほなお互いそうしよか」
「それでな、ほなな」
「ああ、決戦の日になれば」
「戦や」 
 それをしようと話してだった。
 今は両軍共お互いに決戦の準備を進めていった、二百四十万ずつ軍勢が集結しその装備や兵器もそうなっていた。
 そして兵糧もであるが。
 羅は鉄道で送られてきた大量の麦が入った袋を見て言った。
「さて、これを麺や餅にしてな」
「食べられる様にしますね」
「米もあるし」
 こちらもとだ、隣にいる麒麟に話した。
「そちらも食う用意をな」
「整えておきますね」
「そうするで、しかしこの世界でもな」
 羅は考える顔で述べた。
「中国の北の主食は麦やな」
「それはそうですね」
「米も採れて食えるけどな」 
 それでもというのだ。 
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