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ドリトル先生とタキタロウ

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第三幕その七

「間違いなく地元のヒーローだからね」
「それだけに格好いいね」
「この像も」
「今にも動きだしそうだし」
「仙台と街の人達を見守っているんだね」
「そうだよ、政宗さんは今でもこの仙台にいるよ」
 先生は隻眼の銅像を微笑んで観ながら笑顔でお話しました、そうして仙台城や他の歴史ある場所を巡ってです。
 それから夜はスタッフの人達と早い晩ご飯を食べてです。
 お風呂に入ってから飲みに出ました、そして仙台のある居酒屋で。
 仙台の海の幸に笹かまぼこにです。 
 牛タンのお料理とでした。
「ほやだね」
「これまで何度か食べてるけれどね」
「今回は地元で食べるのね」
「そうするんだね」
「そうだよ、一度地元で食べたいと思っていたんだ」
 先生は皆に笑顔で応えました。
「是非ね」
「そうだよね」
「先生言ってたしね」
「仙台ではほやも食べたい」
「そうね」
「晩ご飯の時にずんだ餅は食べたね」
 こちらはというのです。
「デザートで出て」
「そうそう」
「あれも美味しかったね」
「枝豆を潰してあんにしたお餅も」
「そちらもね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「今はだよ」
「ほやだね」
「それを食べるのね」
「仙台の海の幸に笹かまぼこに牛タン」
「それとだね」
「そうするよ」
 お刺身に天麩羅にです。
 かまごこに牛タンの塩焼きにそれがあります、先生は日本酒を手にしてです。
 皆と一緒にほやを切ったものを食べます、そして食べてからにこりとしてそのうえで言ったのでした。
「美味しいね」
「そうだよね」
「まさに珍味だよね」
「不思議な味よ」
「ほやはね」
「そうだね、実はね」 
 先生はほやをお刺身の様に食べつつお話しました。
「政宗さんはこのほやとも関りがあるんだ」
「そういえば食べものにも縁があったね」
「そうした人だったわね」
「お料理の腕は確かで」
「ずんだ餅や凍り豆腐も作った」
「そんな人だったね」
「そうだからね」 
 それでというのです。
「ほやとも関係があるんだ」
「ううん、ほやでも出て来るなんて」
「流石政宗さんだね」
「ほやにも出て来るなんて」
「流石と言うべきかしら」
「ほやはお汁まで飲め」 
 この言葉を出すのでした。
「家臣の人達まで言われたんだ」
「そうそう、ほやってお汁も美味しいよね」
「そちらまでね」
「ほや自体も美味しいけれど」
「お汁もね」
「ほやは栄養価が高くて」 
 そしてというのです。
「お汁もそうだからね」
「それでお汁も飲めって言ったんだ」
「政宗さんは」
「成程ね」
「そこまで考えて言ったんだ」
「そうだよ、だから僕もね」 
 先生はほやをさらに食べつつお話しました。 
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