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麗しのヴァンパイア

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第五百十三話

               第五百十三話  決意したこと
 カーミラは夕食を食べてから使い魔達に話した。
「もうここから離れないわ」
「ここから?」
「ここからといいますと」
「日本からよ」
 こう使い魔達に答えた。
「もうね」
「これからのご生涯を、ですか」
「日本で過ごされますか」
「そう決心されたのですか」
「ええ、いい国だから」 
 そう感じたからだというのだ。
「そうするわ」
「わかりました、では」
「我々もお供します」
「ご主人様がそう言われるなら」
「その様に」
「少し過ごしただけだけれど」
 カーミラにとってはそうである、吸血鬼の長い人生の中では。事実彼女も既に数百年生きているのだ。
「それでも気に入ったから」
「それもお心から」
「そうなのですね」
「だからこそですね」
「そうするわ、そしてね」
 カーミラはさらに話した。
「血もよ」
「飲まれない」
「そうされるのですね」
「これからも」
「そうされるのですね」
「ええ、そしてね」 
 そのうえでというのだ。
「暮らしていくわ、お金と時間はあるし」
「はい、賢者の石もありますし」
 その発する光を当てればあらゆるものを自分の欲しい物質に変えられる石だ、それで黄金も宝石も自在に生み出せ財産を築けるのだ。
「こちらで土地やマンションを幾つも買いました」
「純粋な資産も出来ました」
「ではですね」
「お金もあるので」
「時間もあるのだから」
 それでというのだ。
「優雅にね」
「過ごされますか」
「この国で」
「そうするわ、血を吸わずにね」
 そうしてというのだ。
 食事の後でこう話した、そうして歯を磨きに行った。そこにある歯ブラシも歯磨き粉も日本のものだったがそれも彼女にとってはいいものだった。


第五百十三話   完


                  2022・10・7 
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