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おぢばにおかえり

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第七十二話 キャンバスライフその二十二

「結構歩くわ」
「そうなんですね」
「それでも行く?」
「あっ、今は大学の中だけでお願いします」
 新一君は私の言葉を受けて答えてくれました。
「そうします」
「そうなのね」
「はい、じゃあそういうことで」
「キャンバスの中ね」
「そこをお願いします」
「わかったわ」
 私も頷きました。
「そうさせてもらうわ」
「結構な広さですよね」
「そうね、けれど時間のある限りね」
「案内してくれますか」
「新一君がお願いしてくれたらね」
 それならです。
「校舎の中は駄目だけれど」
「それは入学してからですよ」
「そうよ、それまではね」
 やっぱりです。
「まだってことでね」
「わかりました、じゃあお願いします」
「こっちよ」
 私は早速キャンバスの木々が並んでいる道に案内しました。
「こっちを歩いてね」
「それで、ですね」
「まずはここを案内させてもらうわ」
「涼しい道ですね」
「ここを通ってね」
 そうしてです。
「進んでいきましょう」
「それじゃあ」
 新一君も頷いてくれてです、私はこの子にキャンバスを案内してあげました。その中には道場もありましたが。
 そうしたところも見てあとは寮も見て新一君は言いました。
「全体的に緑が多いのはいいですね」
「そうでしょ、だから夏は涼しいみたいよ」
「いいことですね、おぢばの夏って暑いですからね」
「そうなのよね」
 おぢばがえりの時いつも感じていました。 
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