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星河の覇皇

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第八十二部第四章 破竹の進撃その四十五

「人口増加もな」
「凄くなってきていますね」
「これまで百年で二倍だったのがな」
「三倍になっているとか」
「百年後は十二兆だ」
「凄い数ですね」
「そこまでなるとな」
 十二兆もの人口になると、というのだ。
「もうどんな国にもな」
「負けないですね」
「エウロパにもな」
 連合の敵であるこの国にもというのだ。
「あっちも最近人口増加政策に変えたんだよな」
「そうみたいですね」
「それでもな」
「あっちが増えても」
「こっちがそれ以上に増えたらな」
 それならというのだ。
「負ける筈がないさ」
「そういうことですね」
「もう圧倒的な数でな」
「エウロパもですね」
「今もそうだけれどな」
「これからはですね」
「今以上にな」
 まさにというのだ。
「圧倒していけばいいんだよ」
「その為にもですね」
「数はないとな、だからな」
「家庭もですね」
「子供が必要だよ、大航海時代や帝国主義時代に戻りたくないなら」
 この期間は連合にとって暗黒時代だったとされている、人類がエウロパの狂信と暴力と残虐に支配された時代だとだ。
「多いことだよ」
「数がですね」
「そして国力もな」
「数がもたらすですね」
「それもあってな」
 それでというのだ。
「敵が呑み込めないだけあって」
「戻らなくて済みますね」
「もっと言えば国としてまとまっている」
「それもですね」
「まあ連合ではな」
「それはどうしても」
 軍曹も笑って話した。
「難しいことですね」
「こっちは本当にな」
 連合はというのだ。
「各国同士仲悪くてな」
「各国と中央政府も」
「本当に仲悪いからな」
「ですよね」
「まとまりはな」
 国家としてのそれはというのだ。
「悪いからな」
「そこが問題ですね」
「けれど今位だと」
 幾らまとまりが悪くとも、というのだ。
「大丈夫だろ」
「そうですか」
「だからな、今位でな」
「国のまとまりを維持して」
「大きくなっていくとな」
 それでというのだ。
「大丈夫だろ」
「エウロパも飲み込めないですか」
「そこまで出来ないさ」
 連合の巨大さ故にというのだ。
「一千億で四兆を飲み込めるか」
「そしてエウロパが増えても」
「幾ら増えても百年後こっちは十二兆だ」
 そこまで増えるというのだ。 
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