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星河の覇皇

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第八十二部第四章 破竹の進撃その十三

「それは事実でも」
「どういった兵器なのか」
「そこまではですね」
「わからないですね」
「今の時点では」
「戦闘から数日です」
 それ位しか経っていないからだというのだ。
「突き止めるにはどうも」
「時間がないですね」
「まだこれからですね」
「では今の時点では」
「推測でしかないですね」
「所詮は」
 結局のところそうでしかないというのだ。
「まことに」
「残念ですが」
「そうなりますね」
「オムダーマン軍が勝ったことは事実にしても」
「その勝因まではです」
「わからないですね」
「まことに残念です」
 そうしたことも話してだった、そうして。
 観戦武官達は今はティムール軍を追撃し進撃するオムダーマン軍と同行しつつ彼等を見ていた。そうしてだった。
 オムダーマン軍の艦艇も見ているが。
 彼等は気付かなかった、それで言うのだった。
「見たところ数も」
「これといってですね」
「公称位ですね」
「機械に数えさせてもですし」
「あの日の攻勢の時もでした」
「公称と同じ数でした」
「戦場に出ている数も」
 この時の数もというのだ。
「そのままでしたし」
「あの時奇襲した戦力は何処にあったのか」
「謎ですね」
「どうにも」
「一体その数は何処にあったのか」
「不思議ですね」
「わからないです」
 どうにもというのだ、そしてだった。
 そのうえでだ、こうも言うのだった。
「あの戦力は何処にあったのか」
「このことは突き止めないと」
「一体何処にあったのか」
「疑問なので」
 こうした話をした、だが食事の時は。
 彼等も静かに食事を摂った、むしろこの時は若い兵士達の方が騒がしく彼等は食べつつこんなことを話した。
「オムダーマン軍のレーション知ってるか?」
「ああ、あのまずいのな」
「あれ滅茶苦茶まずいらしいよな」
「量も少ないしな」
「メニューも少なくて」
「あれで味もまずいってな」
「マジで嫌だな」 
 こうした話をしていた。
「あれが連合軍のレーションだったらな」
「すげえ嫌だな」
「そんなの食えないぜ」
「俺達にはな」
「絶対にな」
 それこそと言うのだった。
「レーションも美味くないとな」
「メニューも多くてな」
「それで量もないとな」
「本当にオムダーマン軍のレーションみたいだとな」
「出て来ただけで嫌になるな」
「そうなるな」
「あれだろ」
 ここでこんなことを言う兵士がいた。 
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