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もう一人の八神

作者:リリック
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新暦79年
異世界旅行 ~カルナージ~
  memory:40 目標

 
前書き
アットノベルスが表示されない。
メンテ中?はたまた何か起こってる?
情報がほしいデス。 

 
-side 悠莉-

ヴィヴィオたちにとっての衝撃事実が発覚してしばらく、子供組はだいぶ落ち着いた様子。

「あはは、驚いてくれてなにより。それよりもさ、アインハルトはclass3以上のデバイス持ってんの?」

「今も昔もそこは変わってないのね」

模擬戦で使っていたのは身体強化魔法だったので、もしかしたらと思ったら案の定アインハルトは首を横に振った。

「参加資格に書いてある通り、安全のためにそれが必要だし」

「じゃあ、この機会に作らなきゃ」

「でも、真性古代ベルカのデバイスは作るのは難しいと……」

「フッフッフ。私の人脈甘く見てもらっちゃー困りますねー。……いるのよ、バッリバリに真正古代ベルカな大家族!」

不敵に笑いだしたルー。
バリッバリではないけどな、と心の中でツッコみながらイクスと一緒に苦笑する。

アインハルトは話の途中に突然加わってきたことに加え、その内容にも驚く。

「八神司令に頼めばアインハルトのデバイス、きっとノリノリで作ってくれると思うよ」

「え? や、八神司令というのは…あの管理局の魔導騎士の八神はやて司令ですよね……? 23歳という若さにも関わらず、これまで多くの事件解決に導いたあの……」

……ククッ、いや、まあ? 確かにそれまでの経歴や知名度を考えればアインハルトがこんな風に畏怖を抱くのはわかるんだけど……ックク!

「はいそこ、笑おうとしない」

「ごっ、ごめんごめん」

「え? え?」

「あー、大丈夫です。アインハルトさんは何もおかしいことは言ってませんから」

「悠兄ぃが笑ってる理由なんですけど、普通の人がはやてさんのことすごい人って思ってるのがたまらなく変で笑わずにいられないみたいなんです」

「ちなみに八神司令はユーリさんとイクスのお姉さんですよ」

「そうなんですか?」

「ええ。八神はやては私と悠莉の義姉です」

笑いをこらえ、抑える間にヴィヴィオたちがアインハルトのフォローに入る。

何とか抑えることのできた私はフッと息を吐く。

「あとで姉さんにメールでも送ってとく」

「ありがとうございます」

「私はルーみたいにデバイスに詳しくないからただ連絡入れるくらいしかできないけどね」



翌朝、ヴィヴィオがあの場にいなかったスバルさんたちにも話したようで、朝食中でもその話題で持ちきりにされた。

なんで教えてくれなかっただの大会はどうだったかだのスバルさんに言われ、さらには色々と質問攻めにあったりもした。

そんな慌ただしい朝食を終えて、それぞれの時間を過ごしている。
私はエリオとキャロと一緒に朝食の片付けをしていた。

「ハァ……なんで朝食で疲れないといけないんだ」

「あはは……」

「でも、スバルさんの言ったみたいに教えてくれればよかったのに」

泡に塗れた食器を水で洗い流し、エリオやキャロに渡す。
それをフキンで水気を拭き取ってまとめていく。

「そんなこと言われてもね。ヴィヴィオみたいに嬉しいことがある度に報告するなんて私には恥ずかしいし。エリオもそう思わないか?」

「あー…まあ、ちょっと恥ずかしいかな」

「エリオくんまで……」

どうして恥ずかしいの?、といった表情で私とエリオを覗き込むキャロ。

どうしてと思われても、恥ずかしいものは恥ずかしい。
同姓に話すならまだしも、異性となるとやはりどこか恥ずかしくなってしまう。
要はお年頃というやつなんだろう。

「屁理屈っぽいけど、大会で優勝したのはユウ・リャナンシーであって、八神悠莉じゃないから……。ま、聞かれたら教えてたからいいだろ」

「そういう問題じゃないと思うんだけど」

ジト目で見られても気にしない気にしない。

「そういえばユウははやてさんたちに連絡入れなくてよかったの?」

さっきまで苦笑いをしていたエリオが何気なく話題を変えてくれた。

「朝食前に入れた。模擬戦のことやら多少は話したけど、他はイクスのことだった」

「イクスって風邪ひいてたんだっけ」

「もう大丈夫なの?」

「熱もないし、風邪っぽい症状も見られないから大丈夫とは思う。そこら辺を姉さんに報告したぐらいかな」

「そうなんだ、よかった」

「あと昨日伝えてたアインハルトのデバイスの件か、今ごろアインハルトを交えてルーとデバイスの方向性とか云々を聞いてるじゃないか?」

なんとなくアインハルトのデバイスがどんな系統のものになるかは予想できるんだけどな。
予想はクリスのような補助や制御に特化したもの。
アインハルトは格闘家だし、今更アームドデバイスを……なんて言ったりしないだろう。

「さて、これで洗い物は終わりっと。エリオたちはこのあと昨日同様にアスレチックで自主練?」

「そうだよ。一応、模擬戦明けだからそこまでハードなものにはしないつもり」

「ユウくんはどうするの? もしかしてヴィヴィオたちのピクニックについていくの?」

「今日は自主練の方に参加させてもらうつもり。鈍りかけた体を本格的に治すいい機会だし。それにもうすぐDSAAが始まるしね」

「え? もしかしてユウくん今年出るの!?」

「違う違う。そういうことじゃなくて、……少なからず私がユウ・リャナンシーとして出てたことを知ってる友達がいるわけで、その友達のスパーの相手。あとは道場の出場する奴らの相手とかやることになるだろうからさ」

去年がそうだったから、今年も練習に付き合ったりするんだろうな、それに練習とはいえ負けたくないし……。

「その人たちってやっぱり強い?」

「強いよ。都市本選の入賞するのは当たり前な人たちだし」

ジークにヴィクターにミカ姉。
ジークに至っては、私と同じ十代最強だし。

「それに、特に私が目標って言ってくれるミウラ…あっ、うちの道場の一人ね。そんなミウラの期待を裏切りたくないし、上位選手相手でも勝たせてあげたい。今までサポートに回ってきたんだから、最期もしっかりしないといけないし」

「ふーん」

「……なに二人してニヤニヤ笑ってんのさ」

「ううん。ただ、色々考えてるんだなって」

「うんうん」

二人の笑う顔はおちょくるようなものではなく、応援するかのようなものだった。

それがわかり、どことなく恥ずかしさが湧いてきた。
顔を背けるような露骨な反応を我慢し、それを隠すように一言。

「じゃあ、午後の自主練……スパーの相手になってくれよ? エリオ、キャロ」

-side end-

-side ヴィヴィオ-

みんなで日々の疲れを癒そうということで、ルールーの案内のもと、見晴らしのいい丘までピクニックに行きました。

そこではしゃいで、のんびりして、お弁当を食べて、お話して。
昨日の疲れなんて、といった感じでやっぱりはしゃいで。

そんなピクニックの帰り道でした。
寄り道の途中で通りかかったアスレチックエリアでスバルさん、ティアナさん、キャロを発見しました。

「スバルさん!」

「あっ、ヴィヴィオ! それにみんなも!」

「みんなおかえり。ゆっくりできた?」

「はい!」

「キャロさん、訓練はもう終わったんですか?」

「終わったよ。昨日が模擬戦だっから軽めだったんだ」

「なのはさんとフェイトさんはロッジに戻ってたよ」

「え? じゃあなにやってたんですか?」

「それはね……」

スバルさんが続きを言おうとすると叫び声が遮った。

あわててアスレチックの一角を覗くと、そこにはバリアジャケットを展開するエリオとユーリがいた。

エリオのストラーダとユーリの刀がものすごいスピードで打ち合っている。
たぶんユーリは身体強化魔法だけなんだろうけど、エリオはソニックムーブを使って死角からの攻撃をしているにもかかわらず決定打を与えられていない。

「最初は軽くだったんだけどね、いつの間にか二人ともヒートアップしちゃって」

「一応休憩を挟んでるみたいだけど、かれこれ一時間くらいになるんじゃないかしら?」

「それくらいになりますね」

「あはははっ、やっぱエリオもユーリも男の子だね」

スバルさんの言う通りユーリもエリオも普段は見せない表情。
疲れで、痛みで、顔を歪ませながら必死に食らいついていく。
だけど、全力勝負が楽しくて二人とも笑っている。

……こういうのも男の子同士の友情っていうのかな? ……あーっ、もう!? こういう試合見てるとウズウズしちゃうよっ!

「……これが悠莉さんの……最強の実力……」

となりで食い入るように見ているアインハルトさん。
その手には堅く拳が握られていて、わたしと同じ気持ちになっているみたい。

また二人を見ると今度はユーリが動き出すところだった。
エリオの一撃を受け止めて一気に押し返し距離ができた瞬間、ユーリの姿が消え、エリオに斬りかかっていた。

そして……。

「ユウくんの勝ちみたいだね」

ストラーダを弾かれ、喉元に刀を突きつけられるエリオと突きつけるユーリ。

ほんとうに一瞬のできごとで、私たちは言葉を失った。

こ、これがユーリの実力。
わたしたちが挑むインターミドルのチャンピオンの実力なんだ……。

わたしの知ってるユーリとは違うユーリの実力は今のわたしには程遠いんだ。
インターミドルでいい結果を出すためにもっと頑張らないと!

-side end-

-side other-

あっという間に三日目も何の問題もなく楽しく過ごした面々は最終日を迎えた。

「じゃあみんな」

「ご滞在ありがとうございました♪」

「こちらこそ!」

『ありがとうございましたー!』

充実したオフトレツアーも、とうとう終わりを迎え、ミッドチルダに帰った。

-side end- 
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