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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第百二十八話 一同、泉で泳ぐのことその二

「凛がいてくれればわらわも満足じゃ」
「はい、ですから」
「凛ってほんまに華琳様の家臣なんか?」
 李典は真剣にだ。このことについて疑問を感じていた。
「最近特に怪し過ぎるやろ」
「ううむ、否定できないものがあるな」
 魏延がその李典に同意して応える。
「私は二人とは長い付き合いだがその頃から怪しかった」
「ああ、あっちの世界やな」
「そうだ。二人はとにかく相性がよ過ぎる」
「よ過ぎるんか?もうそんな域超えてるやろ」
「あとわかっていると思うがそちらの世界ではだ」
「ああ、張勲さんもやな」
「一緒だった。三人でも組み合わせもできるからな」
「あんたはダンス得意やったな」
 李典は魏延自身のことも話す。彼女自身に対して。
「それでジャージ着てたんやな」
「黒のな。そういえばだな」
「今も黒やな」
「あの二人は色は変わっているがな」
 魏延についてはそれはなかった。
「私はなかったからな」
「それでもあまり何とも思うてへん感じなのは何でや?」
「満足しているからだな」
 それでだと李典に応えながらだ。魏延は。
 自分の隣にいる劉備を見てだ。そのうえで李典にまた話した。
「今のままでな」
「ああ、わかったわ」
「私は最高の主を頂いた」
 やはり劉備を見ながらの言葉だ。
「これで満足できぬ者は愚か者だ」
「っちゅうか満足し過ぎやろ」
 李典が見ても呆れる程だった。
「あんたちょっとな」
「そうだろうか」
「そや。そういえば劉備さんが水着買う時どないしてたんや?あんた珍しくその場におらんかったらしいやんけ」
「いや、いた」
 いたというのである。
「しっかりとな」
「けど関羽も張飛も見とらんって言うてるで」
「影だ」
 魏延は李典の問いに一言で答えた。
「影の中にいたのだ」
「まさか思うけれど劉備さんのか」
「半蔵殿に教えてもらったのだ」
「うむ、その通りだ」
 その半蔵も出て来た。ここでも黒装束に覆面である。
「魏延殿の忠義に感じ入りだ。影入りの術を教えさせてもらったのだ」
「そうやったんかいな」
「あれはいい術だ」
 魏延は頬を赤らめさせて言った。
「桃香様を何時でも御護りできる。それにだ」
「それに?」
「その時は白だった」
 こんなことも言うのだった。
「白も似合う方なのだな」
「おい、何を見たんや何を」
「普段は桃色が好きな方だが白もいい」
 まだ言う魏延だった。目を微笑まさせたまま。
「いや、まことにいい術だ」
「役得でもあるんやな」
 そんな魏延に呆れる李典だった。そうした話をしながらだ。
 誰もが水着に着替える。そのうえでだ。
 泳ぎバーベーキューを焼く。その中でだ。
 青のトランクスタイプの水着のキムがだ。幻庵達に言っていた。
「いいか、何時でも修業だ」
「ですから今もです」
 黒のビキニの水着のジョンも言う。
「泳げ!ただひたすた泳げ!」
「バーベーキューを焼いてもまだ修業がありますよ」
「うう、わし等は何時解放されるんだケ」
「こんな滝昇れるかよ」
 幻庵とアースクェイクは滝を泳いで昇らさせられている。直角の百メートルはある滝だ。
 無論山崎達も一緒だ。彼等は泣きながら泳いでいる。
 
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