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星河の覇皇

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第八十二部第二章 国債その三十

「敵の機雷はあるが」
「はい、やはり撒いてきましたね」
「予想通りでした」
「仕掛けてくると思っていましたが」
「実際に仕掛けてきましたね」
「機雷を撒布してきました」
「これは予想通りだからな」
 それ故にというのだ。
「対処出来ているな」
「機雷に接触した艦艇はありません」
「一隻もです」
「それこそです」
「全くありません」
「こうした時に接触する様では」
 機雷、それにというのだ。
「どうにもならない」
「左様ですね」
「ここでその様な失態を犯せば」
「ことを為せないですね」
「その様な失態を犯す様では」
「敵を追撃する時こそだ」
 まさにというのだ。
「あえてだ」
「慎重になり」
「周りを警戒する」
「このことが大事ですね」
「そうだ、だからだ」
 今はというのだ。
「是非な」
「そうして敵の第二次防衛ラインに至り」
「そこからですね」
「万全の状態で攻撃に移る」
「そうするのですね」
「その為にはな」
 まさにというのだ。
「一隻も失うべきでない」
「機雷によって」
「そうであるべきなので」
「全軍ですね」
「今は
「慎重になり過ぎることはない」
 こうも言うのだった。
「機雷、そしてないと思うが」
「伏兵ですね」
「そちらにもですね」
「警戒して」
「そうして先に進むべきですね」
「その通りだ、そしてこうした時だが」
 慎重にならない時である、アッディーンはこのことは誰よりもわかっていた。だがそれでもというのだ。
「英気は養うことだ」
「食事と休養はですね」
「その二つはですね」
「摂っておくべきですね」
「それも万全に」
「そうだ、食堂でよい食事を摂らせ」
 そうしてというのだ。
「睡眠もだ」
「それもですね」
「ベッドで、ですね」
「酸素タンクでなく」
「そちらで」
「充分にだ」
 ベッド、その中でというのだ。
「休んでもらう、風呂にもな」
「入ってもらいますね」
「そうしてそちらからもですね」
「英気を養ってもらう」
「そうしてもらいますか」
「艦艇の中でもそうした生活を送るとだ」
 日常、そうした生活を送るとというのだ。
「やはり違うかなら」
「そうですね、どうしてもレーションでは」
「そして酸素タンクでは」
「汗も落とせないのでは」
「精神的に疲労が蓄積してな」
 そうなってというのだ。 
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