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星河の覇皇

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第八十二部第二章 国債その二十七

「そんなこと言っても仕方ないだろ」
「結局はですか」
「そうなりますか」
「今は」
「そうだ、今はとにかくな」
 まさにというのだ。
「逃げるんだよ」
「目的地まで」
「そうしますね」
「船を修理しながら」
「そうしていきますね」
「そうだ、そうするからな」
 だからだというのだ。
「今はな」
「修理ですね」
「船がこのまま動ける様に」
「こうしてやっていきますね」
「これからは」
「そうだ、アッラーのご加護を受けたから」
 それだけにというのだ。
「このままな」
「アッラーのご加護をこのままですね」
「受け続ける為に」
「今は働きますね」
「我々で」
「そうするぞ、あとだ」
 軍曹は兵達にさらに話した。
「もう一つあるぞ」
「もう一つ?」
「もう一つといいますと」
「飯だ」
 こちらの話もするのだった。
「ちゃんと食えよ」
「ああ、それですね」
「飯ですね」
「それもですね」
「食わないとな」
 それこそというのだ。
「もたないからな」
「ですね、三食しっかり食わないと」
「ラマダン中でもないですと」
「やっぱり三度食わないと駄目ですよね」
「忙しい時でも」
「むしろ忙しい時こそな」
 そうした時はカロリーを消費するものだ、そしてその分疲労も蓄積してしまう。だからだというのだ。
「人間食わないとな」
「そういうことですね」
「ではですね」
「俺達も」
「飯の時は」
「幸い飯はな」
 それはと言うのだった。
「食っていくぞ」
「わかりました」
「それではですね」
「ここで食べて」
「そのうえで」
「そうだ、レーションだ」
 これをというのだ。
「食うぞ」
「レーションが続きますね」
「今回は」
「どうしてもですね」
「そちらばかりになっていますね」
「そこは我慢しろ」
 レーションばかりになっていることはというのだ。
「今はな」
「むしろ食える方がましですね」
「こんな状況では」
「それこそ」
「そういうことだ」
 こう兵達に言うのだった。 
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