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星河の覇皇

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第八十二部第二章 国債その二十五

「最初からだ」
「ムスリムにはですね」
「ならないことだ、次の戦いでもな」
「戦われますね」
「兄上がおられずとも」
 シャイターン、彼がまた復帰せずともというのだ。
「戦う」
「そうされますね」
「そして今度こそな」
「勝ちますね」
「絶対な、しかし」
「それでもですね」
「運命がどういったものでも」
 フラームはムスリム故の言葉を出した。
「私は受け入れる」
「兄上にとってどれだけ辛くとも」
「それがアッラーの思し召しだからな」
 それ故にというのだ。124
「受け入れてだ」
「そのうえで、ですか」
「その中で生きる」
「そうされますか」
「今もな、無念だが」
「その無念を受け入れられて」
「次も戦う」
 そうするというのだ。
「このままな」
「それでは」
「それでだが」
 フラームはさらに話した。
「もう一つ思うことは」
「それは何でしょうか」
「次の防衛ラインだが」
「そちらですね」
「構築状況はどうだ」
「何でもです」
 アブーはすぐに兄に答えた。
「国境よりもです」
「落ちているか」
「はい」
 そうなっているというのだ。
「残念なことに」
「そうか、だがそれはだ」
「当然だとですね」
「我が軍は国境にだ」
 そこというのだ。
「防衛ラインを集中させていた」
「後方のアステロイド帯も使い」
「そうしてだ」
 そのうえでというのだ。
「とかくだ」
「防御施設を集中させていて」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「オムダーマン軍に備えていたからな」
「だからですね」
「今度の防衛ラインがな」
「構築が遅れていることは」
「仕方がない、こうした事態になることは」
 まさに一日で防衛ライン国境のそれがオムダーマン軍にとってそれが破壊される様な事態もというのだ。
「考えてもいなかった」
「左様ですね、ですが」
「この状況になったからにはな」
「その防衛ラインで、ですね」
「そこでだ」
 まさにというのだ。
「戦うしかない」
「左様ですね」
「ではだ」
「まずはあちらに入り」
「そのうえで」
「そしてだ」
 そこでというのだ。 
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