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星河の覇皇

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第八十一部第五章 総攻撃へその四十

「兵達と同じものでだ」
「宜しいですか」
「その方が美味しな」
 それにと言うのだった。
「落ち着ける」
「そうなのですか」
「贅沢はどうもだ」
 アッディーンはこうも言った。
「私の性に合わない」
「お食事についても」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「今もな」
「兵達とですね」
「同じものでいい」
「左様ですか」
「そしてだ」 
 アッディーンはさらに言った。
「これを食べたならな」
「入浴ですね」
「シャワーを浴びてな」
 そうしてというのだ。
「ベッドで眠る」
「司令室の」
「そこでだ」
「そこも同じですね」
「寝る時もね」
 その時のベッドもというのだ。
「やはりな」
「あのベッドでいいのですね」
「天幕のベッドもだ」
 この時代でも贅沢の象徴とされている、エウロパでは天幕のベッドと言えば貴族や彼等の生活を示す言葉となっている。
「それもだ」
「宜しいのですね」
「そこで寝ようと思ったこともない」
 一度も、とだ。アッディーンは自身の言葉の中にこの言葉も言葉には出さないが確かに入れて話をした。
「それこそな」
「左様ですか」
「そしてだ」
 ムアーウィアにさらに話した。
「牛乳はおかわりをもらおう」
「そちらはですか」
「牛乳は好きだからな」
 実はアッディーンの好物の一つだ、幼少の頃から好きなのだ。
「だからな」
「おかわりをですね」
「貰おう」
 こう言ってコップの中の牛乳を一杯飲んだ、それでまた言うのだった。
「よく寝られるしな」
「牛乳を飲まれるとですね」
「実際にそうだな」
「はい、確かに」
 ムアーウィアもそのことはその通りだと答えた。
「牛乳は良質の蛋白質なので」
「睡眠にいい」
「そうですね」
「だからだ」
「牛乳を、ですか」
「今はよく飲んでだ」
 そうしてとだ、アッディーンはまた言った。
「そのうえでだ」
「休まれますね」
「そうする、そしてな」
「明日からですね」
「また采配を執る」
 こう言いつつおかわりの牛乳を受けた、そうしてその牛乳を一口飲んでそれからまた言うのだった。
「それは変わらない」
「そうですね」
「その為にもな」
「今はですね」
「休む」
 よく飲み食いしシャワーを浴び寝た後でというのだ。 
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