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おぢばにおかえり

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第七十一話 詰所の中その八

「味は甘口ね」
「子供が食べることも多いんで」
「そうなってるわ」
「そうですよね」
「それでお隣がね」
 奥華の食堂のお隣にも食堂があります、私はそちらの説明もしました。
「お隣の詰所の食堂よ」
「そちらは郡山にある大教会の詰所ですね」
「この母屋には四つの大教会の詰所が並んでるからね」 
 その中に奥華もあるのです。
「それでなのよ」
「そちらの詰所の食堂を隣り合わせですね」
「そうなっているの」
「そうなんですね」
「他の詰所との仲は悪くないわよ」
「そうみたいですね、僕も揉めないですし」
「というか揉めないことよ」
 そもそもです。
「同じ詰所なんだしね、それに一れつ兄弟でしょ」
 おみちの教えの言葉も出しました。
「だったらね」
「揉めたら駄目ですね」
「ええ、同じお風呂も使うし」
「そうそう、次はお風呂ですね」
「そう、こっちよ」
 私は新一君の言葉を受けて今度はお風呂の方に案内しました、食堂を出て地下のコンクリートの廊下のところにあります。
 そこにある男女合わせて四つの風呂を紹介しながら新一君に言いました。
「こちらも使ってるわよね」
「はい、何度も」
「そうよね。けれどね」
「説明してくれるんですね」
「そうさせてもらうわ、ここで皆お風呂に入ってるの」
 新一君にあらためて説明しました。 
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