| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七十一話 詰所の中その五

「ちょっと」
「ああ、駄目なんだ」
「何かこういざって時には」
 どうもと言うのです。
「動けなくて」
「そうだよね、君は君で」
「若し先輩が言っても」
 それでもというのです。
「動けないかと」
「これは二人共あまり進展ないね」
 次郎さんは笑って言われました。
「よっぽどのことがないと」
「進展?」 
 私は思わず首を傾げさせてしまいました。
「何についての進展ですか?」
「そのうちわかればいいよ。それで案内だけれど」
「はい、詰所の中のですね」
「三階はわかってるね」
「女の人のところですから」
 私も住んでいるところです、お部屋を一つ貸して頂いています。
「だからですね」
「そう、入り口だけね」
「そうさせてもらいます」
「ああ、先輩今三階におられますね」
 新一君もお話を聞いて言いました。
「あそこに今は」
「そう、お部屋があるの」
 私も答えました。
「あちらにね」
「そうですよね」
「悪いけれど三階はね」
「女の人のお部屋ですから」 
 新一君もわかっていました、そんな返事でした。
「絶対に入らないです」
「あれっ、入らないの」
「はい、そうします」
「紳士ね」
 これには少し驚きました。
「真一君って」
「いや、女の人の場所には入らないことは」
 このことはというのです。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧