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星河の覇皇

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第八十一部第四章 一日のうちにその二十四

「サハラの軍隊はどの国も人口に比べて」
「規模が小さいですね」
「エウロパ軍と比べても」
 流石に連合よりは多いがだ、軍隊の重要度が低いこの国よりはだ。
「そうだよね」
「そりゃ軍事費は多いですが」
「それでもだね」
「軍隊は専門職ですから」
 それぞれの職種についてのだ。
「ですから」
「数が多くてもね」
「数だけじゃないですからね」
 それぞれの職種の技能が求められるというのだ。
「そうですね」
「そうそう、軍隊もね」
「二十世紀までの陸軍ならともかく」
「それ位まではそれこそ槍とか銃とか持たせて」
 そうして簡単な使い方だけ教えてだ。
「戦場に送りこむとかね」
「極論すればそれで、でしたね」
「戦えたけれど」
「銀河の時代ですから」
 宇宙での戦いの時代だからというのだ、宇宙を行き来する軍艦に乗ってそのうえで戦う時代になったからだというのだ。
「もう連合と同じで」
「専門職だから」
「数だけいても仕方ないので」
「徴兵でもだね」
「そうです、厳密にです」
「検査をして」
「人を選んでいまして」
 それでというのだ。
「私もですよ」
「兵隊さんになれなかったんだ」
「実はあまりなりたくなかったですが」
「幸いに」
「はい、検査に合格しなくて」
 ボーイはここでは笑って話した。
「高校を卒業して就職して」
「今はだね」
「ここでお掃除をしています」
「そうなんだね、お陰で助かっているよ」
「うん、じゃあ今日もね」
「お掃除させてもらいますね」
「頼むね」
「それでは。ただお給料が高いので」 
 それでとだ、ここでこう言ったボーイだった。
「ナウルはそこそこの国と思っていました」
「いや、それがね」
「連合の中ではですか」
「本当に小国で」
「大国から見ればですか」
「吹けば飛ぶ様な」
 そうしたレベルでというのだ。
「小国だよ」
「そうなんですね」
「そうだよ、ちなみに市民所得とか一人当たりの総生産は」
 それはというと。
「アメリカとかの半分位だよ」
「連合の中でも掲載格差がありますか」
「うん、ちなみにナウルのそうした所得や総生産は連合で一番下の方だよ」
「そこでもですか」
「そう、下から数えて一番とか二番とか」
「そんな風ですか」
「お世辞にも連合ではね」
 スクはボーイに笑って話した。
「お金持ちとは言えないよ」
「むしろ貧乏ですか」
「貧乏な小国ってね」
「実際に言われていますか」
「人口も少なくてね」
 このことはまた言ったのだった。 
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