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星河の覇皇

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第八十一部第四章 一日のうちにその三

「しかしだ」
「圧倒的ではないです」
「戦力差は二倍もいきません」
「それに近いですが」
「それでもですね」
「戦力は圧倒的ではないですね」
「そうだ、だからそのことも考えてだ」
 オムダーマン軍の方が戦力はある、しかしそれは圧倒的ではない。数のそのことも念頭に入れてのことだった。
「今はだ」
「全面攻勢ですね」
「潜水艦を効果的に使った」
「そうしたものですね」
「この度は」
「潜水艦を敵の側面や後方に回し」
 ティムール軍が気付かないうちにだ。
「そうしてだ」
「潜水艦で攻撃を仕掛け」
「そしてですね」
「敵軍に思わぬ大打撃を与え」
「そして通常艦艇もですね」
「そこで攻勢に出ますね」
「敵に思わぬところから強い一撃を与える」
 それが奇襲だというのだ。
「そこで敵が戸惑うその瞬間にだ」
「戦艦や航空母艦を前に出して」
「一気に戦線を突破する」
「閣下がここでされた様にですね」
「そうするのですね」
「そうだ、そして我々もだ」
 アッディーン達もというのだ。
「前に進むぞ」
「そしてですね」
「敵の後方に回るのですね」
「そうして戦線が崩壊し潰走する敵軍を挟撃する」
「そうしますね」
「そうだ、そうしていく」
 こう言って実際にだった。
 アッディーンはアリーの艦橋からモニターんで全軍の司令達に対して告げた。
「諸君、報告は届いているな」
「はい、勝たれましたね」
「閣下は今しがた」
「この戦場で勝利を収められましたね」
「そうされましたね」
「そうだ、勝利を収めた」
 この戦場でとだ、アッディーンも答えた。
「だがそれはこの場だけのことだ」
「その戦域だけのことですね」
「その勝利は」
「そうだというのですね」
「我々はより多くの勝利を収めねばならない」
 まさにというのだ。
「だからだ」
「はい、我等もですね」
「攻勢に出てですね」
「そしてそのうえで」
「敵を倒す」
「そうするのですね」
「そうだ、諸君達にはだ」
 アッディーンは各軍の司令達に告げた。
「これよりそれぞれの担当する戦域でだ」
「攻勢ですね」
「それに出よというのですね」
「これより」
「左様ですね」
「攻撃命令を出す」
 アッディーンは強い声で告げた。
「これよりな」
「わかりました」
「ではこれよりです」
「我等は敵の戦線及び敵軍に攻撃を仕掛けます」
「そうします」
「攻撃の際は潜水艦を使うことだ」
 アッディーンはこのことも言った。 
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