| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

仮面ライダー エターナルインフィニティ

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五百三話 サファリパークその十三

「これは危ない人だと」
「私も確信したわよ」
 クルミも腕を組んで叡山に言う。
「これはヤクザ屋さんだって」
「間違えてやって来たと思ったっしょ」
 サロメはそうだったと話した。
「だから始末しようと思ったっしょ」
「その時に始末すればよかったかもな」
 一色は笑って話した。
「まあこれは冗談だが」
「本当に冗談ですか」
「今のところはな」
 獺のぬいぐるみの姿で叡山に応えた。
「そうじゃ」
「そうだといいけれどな」
「ははは、しかしいじめをせんことはよいことだ」 
 一色もそれはと認めた。
「実にな」
「そうですよね、私も最初今の家族になった時お姉ちゃんが怖くて」 
 葉月は自分のことを話した。
「いじめられるんじゃって思ってました」
「けれどいじめられなかったよな」
「はい、お姉ちゃん凄く優しいです」
 城戸に確かな声で答えた。
「私とタイプは全く違いますが」
「それで警戒していたんだな」
「怖そうにも見えて」
 それでというのだ。
「心配だったんですが」
「それがいい人だってわかったんだな」
「はい、お互いのことがわかって」
 姉も葉月のことを理解してくれてというのだ。
「今ではです」
「仲良しなんだな」
「とても。お家に帰っても楽しいです」
「それは何よりだな。しっかりとした家もあるとな」
 城戸は葉月の話を聞いて笑顔で述べた。
「いいよな、俺なんか今の下宿に入るまでな」
「喫茶店にですね」
「住んでたアパート追い出されてな」
 そうしてというのだ。
「会社の中で暮らしてたんだよ」
「屋根の下で暮らせるだけましだったんですよね」
「ああ、けれどずっとそこにいてだったんだよ」
 夜々にも話した。
「編集長にいい加減にしろって言われてな」
「それで、ですね」
「どうしようかって言われてな」
 それでというのだ。
「今の下宿に入るまでな」
「大変だったんですね」
「そうだったんだよ」
「屋根があればそれでいい」 
 橘はこう言った。
「それで充分だ」
「橘さんはまた特別だからね」
 啓太郎は全員にこのことを話した。
「この人のお家本当に何もないから」
「ベッドもないんですよね」
「確か」
「そうですよね」
「うん、毛布があるだけだよ」
 啓太郎は天道いつきとむつみ、ななせに話した。
「俺も見て驚いたから」
「他に何がいる」
 だが橘だけは平然として言う。
「一体」
「いると思います」
「ベッドもそうですし」
「他のものも」
「寝られればよくないか」
「何かライダーって生活臭のする人少ないんやけど」
 ぎんかも引いて言う。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧