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星河の覇皇

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第八十一部第三章 無関心でいられる訳その四十

「若し日本と対立せず」
「融和を選んでいれば」
「韓国は今よりも発展していたかも知れないです」
「左様ですね」
「日本に辿り着けずとも」
 韓国が望む様にだ、もっと言えば韓国は日本を追い越すことばかり考えている。これは国力だけでなく各分野でだ。
「かなり追い付けました」
「そうでしたね」
「連合は六つの大国の力が圧倒的ですが」
 日米中露にトルコとブラジルを入れててだ。
「総生産でも人口でも」
「それでもですね」
「韓国はその六国に並べずとも」
 金はさらに言った。
「その次の七位程にはです」
「なれたかも知れないですね」
「はい、ですが」
「無闇に日本と対立し」
「そのことに無駄に時間と国力、労力を消耗し」
 そうなってしまってというのだ。
「今に至ります」
「日本に辿り着けていないですね」
「遠く彼方です」
 目指すその国はというのだ。
「そうなっていますので」
「だからですね」
「そのことを思いますと」
「韓国は日本に向かうのではなく」
「むしろ日本を意識せず」
 そうしてというのだ。
「韓国独自で動き国益を求めることです」
「何でも日本に向かうのでなく」
「常に日本が進出していればそこに出ますが」
 企業の進出にしてもだ、こうしたことがこの時代でも続いているのだ。
「それはです」
「韓国の国益になっていないですか」
「やはり日本の国力は圧倒的です」
 韓国と比較してというのだ。
「その日本と常に競ってもです」
「負けて、ですね」
「国益を損ね国力も消耗して」
「無駄になるだけですか」
「まさに」
 そうなるというのだ。
「ですから」
「それ故に」
「はい、連合の中で」
「日本とは融和し」
「出来れば衝突しないで意識もしないで」
「韓国独自で、ですね」
「動いていくべきです」
 常に日本に向かわずというのだ。
「そう考えていますが」
「現実的だと思いますが」
 秘書が見てもだ、尚この秘書はカンボジア出身だ。それでいよいよ待望のデザートに移る金に対して言うのだった。観ればもう夕食を殆ど食べている。
「内相のお考えが」
「私もそう思いますが」
「その現実的な考えが」
「韓国ではです」
「支持されないのですね」
「常に日本に勝つとです」
 その様にというのだ。
「主張しないとです」
「支持されないのですね」
「選挙に出ても当選せず」
 つまり議員になれないというのだ。
「人気が出ないので閣僚にもです」
「任命されない」
「不人気どころか評判の悪い人物を閣僚にすることは」
「まずないですね」
「政治家は人気あってです」
 金は民主政治でのこの大原則も話した。 
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