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星河の覇皇

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第八十一部第二章 軍事の素養その四十二

「それなら歯も髪の毛もよ」
「ボロボロになるか」
「そう、髪の毛は毛根から駄目になって」
「禿げるんだな」
「どんどん抜けたりしてね、それで歯も」
 こちらもというのだ。
「骨自体が駄目になるから」
「歯も骨だしな」
「やっぱりボロボロになって」
 そうなってしまってというのだ。
「どんどん抜けてね」
「酷いことになるんだな」
「それで括約筋が緩んで」
 この筋肉の部分もというのだ。
「わかるわよね」
「ああ、漏らしたりか」
「そうなるから寝るにもビニールのマットの上とか」
 濡れてもすぐに対処出来る様にだ、綿なら滲み込んでしまうがビニールは水気を弾くから拭くだけでいいのだ。
「そうして限られるのよ」
「すげえきついな」
「しかも酷い厳格も見たり電波を受信したとか」
「変なことも言いだすか」
「そうもなるから」
 それでというのだ。
「例えドラッグは合法のものでもよ」
「したら終わりか」
「その時点でね」
「そう聞くと本当に怖いな」
「だからしたら駄目よ」
 姉として弟に強く忠告した。
「早死にへの一里塚よ」
「身体がボロボロになったらな」
「長生き出来る筈ないでしょ」
「そうだよな」
 弟も頷くことだった、このことについては。
「やっぱり」
「そいつももう長くないって言われてるわ」
「ドラッグでボロボロになってか」
「そうなってね」
 その結果、というのだ。
「それでも今は何処かでね」
「借金完済の為にか」
「働いているそうよ」
「先の長くない身体で大変だな」
「そう思うとわかるわよね」
「最初からドラッグには、か」
「手を出さないことよ、お酒だってね」
 こちらもというのだ。
「飲み過ぎるとね」
「やっぱり身体壊すしな」
「そう、だからね」
「そうしたのは控えるべきか」
「そうして生きていったら」
「普通に暮らせるか」
「そうよ、私だって子供の頃はやんちゃだったけれど」
 姉は今度は自分のことを話した。
「それでも今は普通に暮らせてるから」
「ギャンブルとドラッグはか」
「しないで」
 それでというのだ。
「生きていくことよ」
「それが大事か」
「何といってもね、じゃああんたはね」
「大学を出たらか」
「マールボロ家にお仕えして」
 それが就職先でというのだ。
「真面目に働くことよ」
「それが一番だよな」
「何といってもね」
 ここまで話してだ、姉は。
 それからだ、冷蔵庫からビール缶を出した。幾つもあるそれをジョッキに次から次に入れてそうしてだった。 
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