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星河の覇皇

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第八十一部第二章 軍事の素養その四十一

「とてもね」
「それだけ貰えるか」
「そうよ、ただね」
「ギャンブルは、か」
「したらね」
 そうなればというのだ。
「お金なんてね」
「あっという間になくなるよな」
「あれだけお金使うものないわよ」
 姉は弟に咎める顔で話した。
「わかってると思うけれど」
「そうした話結構あるよな」
「そう、実際にね」
 ギャンブル、これはというのだ。
「お金はあっという間になくなって」
「破産とかなるよな」
「そうなるから」
 だからだというのだ。
「あれだけはね」
「しないことか」
「そう、あれは破滅に向かう道よ」
 こうまで言うのだった、ギャンブルについて。
「昔いた友達でギャンブルにはまって」
「破産したのかよ」
「ギャンブルとお金と女の子でね」
 その三つに溺れてというのだ。
「山みたいな借金作ってね」
「その人幾つだよ」
「二十歳だったわ、大学生でね」
「大学生でギャンブルしてかよ」
「そう、他のこともね」
 酒も女もトいうのだ。
「どうしようもない遊び人になって爆弾みたいな借金作って」
「それでどうなったんだよ」
「今何でも借金取りに捕まって」
 そうなってしまってというのだ、こうした話もどの世界でもあることであろうか。
「完済の為にね」
「働かされているんだな」
「そう、それでね」
 そのうえでというのだ。
「行方知れずよ」
「凄いことになってるみたいだな」
「だから、そうなったら駄目だから」
 それ故にとだ、姉は弟にさらに話した。
「あんたもね」
「ギャンブルはか」
「絶対にしないことよ」
 こう言うのだった。
「いいわね」
「そんなに怖いんだな」
「ドラッグも怖いけれど」
「そっちは俺も怖いってわかってるよ」
「このお話も聞くでしょ」
「やったら終わりだってな」
 精神も肉体も破滅してしまう、それがドラッグの怖さだ。この時代は覚醒剤より遥かに恐ろしいものもある。
「聞いてるしな」
「だからよね」
「ああ」
 実際にと言うのだった。
「俺もしないよ」
「合法とか言っても」
 合法ドラッグ、それはというと。
「実はね」
「ドラッグはドラッグでか」
「一回やったら」
「後は中毒になってか」
「それで終わりよ」
「ドラッグって本当に怖いんだな」
「その中毒者はね」
 借金漬けになった彼はというと。
「今歯も髪の毛もボロボロよ」
「どっちもかよ」
「だって身体全体がボロボロになるのよ」
 だからだというのだ。 
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