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星河の覇皇

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第八十一部第二章 軍事の素養その二十一

「どうしてそうなるか」
「選挙で政権が交代し」
「その政策で、ですね」
「変わっていく」
「革命は起きていませんが」
「国は確かに変わっていっていますね」
「それよりもペースは速いが」
 それでもというのだ。
「私もだ」
「選挙からですね」
「政権を手に入れ」
「そしてですね」
「国を変えていかれますね」
「このマウリアを」
「そう考えている、あとだ」
 ジャバルはさらに言った。
「エウロパもそうだな」
「はい、あの国もです」
「変わっていっていますね」
「選挙で政権が交代し」
「その政策で」
「それでいいのだ、革命は何を生み出すか」
 また革命の話をした。
「その多くは失敗してだ」
「異形を生み出していますし」
「犠牲者も多い」
「無駄に血が流れて」
「そう考えると」
「暴力革命はしてはならないしだ」
 それにというのだ。
「許してもだ」
「なりませんね」
「決して」
「それは」
「国政を担う者として」
「そうだ、政治家に選んでもだ」
 暴力を肯定する、その様な輩をというのだ。
「ならないしな」
「常識ですね」
「暴力は何を生み出すか」
「武力は秩序を守れても」
「暴力は違いますね」
「それは愚かな力だ」
 こうも言うジャバルだった。
「シヴァ神の破壊もだ」
「神の摂理です」
「この世で最も尊い法です」
「それに基づいています」
「そしてシヴァ神は聡明でもあります」
「そこには理もあります」
「人の使う暴力ではない」
 シヴァの破壊もというのだ。
「人が行う破壊は何になるか」
「惨劇だけが残りますね」
「破壊は神が行うものです」
「自然災害も然りですね」
「地震も台風も」
「そういったものも」
「そうだ、破壊の摂理はだ」
 それはというのだった。
「神のものだ、我々の世界は今調和の中にあるのだしな」
「ヴィシュヌ神の世界ですね」
「調和神の」
「その摂理の中にあるので」
「暴力はその意味でも使うものではないですね」
「摂理からも」
「そうも考えている、とかく私は謀略は使うが」
 それでもというのだ。
「そうした革命の様な暴力はな」
「使われないですね」
「そして肯定もされない」
「左様ですね」
「政治においても」
「そうだ、特にマウリアは民主政治だ」 
 これはアウトカースト層の政府でもそうだった、選挙と議会そして政党を主な柱とする議会制民主主義の政府であるのだ。 
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