星河の覇皇
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第八十一部第二章 軍事の素養その一
軍事の素養
オムダーマン軍が国境との戦いでティムール軍に勝利を収めたことはマウリアにも伝わっていた。それでだった。
クリシュナータはその報告を聞いて報告をした武官に言った。
「わかった、ではな」
「これからもですね」
「両軍の戦闘を観てだ」
そうしてというのだ。
「学んでもらいたい」
「そこから戦訓をですね」
「得てもらいたい、私は軍事には詳しくないが」
元々そうした階級出身でないし軍事関係について深い知識を持とうと考えたこともない、政治家として必要な知識を持っている位だ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「私としてはな」
「我々にですね」
「強い軍隊になってもらいたい」
こう考えているからだというのだ。
「だからだ」
「この度はですね」
「オムダーマンとティムールの戦いを観戦してな」
そうしてというのだ。
「是非共だ」
「マウリア軍をより強い軍隊にする」
「そうしてもらいたいからだ」
だからだというのだ。
「ここは任せたい」
「わかりました、それでは」
「その様にしていきます」
「是非な、我々は軍事的脅威は殆どない」
マウリアという国はというのだ。
「連合ともエウロパとも同盟を結んでいてだ」
「サハラともですね」
「今まで相互不干渉でだ」
そうした関係でというのだ。
「おそらくこれからもな」
「相互にですね」
「衝突することはない」
「マウリアはマウリアですね」
「そしてサハラはサハラだ」
そうした関係だというのだ。
「だからだ」
「我がマウリアの軍事的脅威は少ないですね」
「それも非常にな、しかし」
「軍隊はですね」
「他の政治分野と同じだ、怠ればだ」
若しそうなればというのだ。
「その時はだ」
「それが災いとなりますね」
「そうだ、世の中怠ればだ」
「その分野においてですね」
「災厄が起こるものだ」
こう言うのだった。
「だからだ」
「軍事もですね」
「例え軍事的脅威が僅かでもな」
「それを備えていきますね」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「常により強い軍隊にしていく」
「日進月歩の言葉通りに」
「そうしていく、だからいいな」
「わかりました」
「その通りにな」
まさにと言うのだった。
「軍のことは頼む、あとだ」
「何か」
「これは副主席の案だが」
ここでクリシュナータは武官にさらに話した、大佐の階級の軍服を着ている彼に対して。
「軍を拡大すべきとだ」
「言われていますか」
「そうだ、今以上にな」
「というとどれ位に」
「今我々は二百個艦隊で十億だが」
それだけの規模だがというのだ。
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