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オズのホボ王子

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第九幕その十一

「君達も観るべきだよ、しかも幾つもあるしね」
「幾つも?」
「幾つもあるんですか」
「あの王様のお城は」
「それは知らなかったです」
「奇麗なお城を築かれたと聞いただけで」
「とてもロマンチックな人でね」
 それでというのです。
「オズマ姫の許しを得て幾つも造っているよ」
「そうなんですね」
「それは知らなかったです」
「一つだと思っていました」
「それが幾つもですか」
「幾つも築かれているんですね」
「そしてどのお城も行くことが出来るんだ」
 弟さんも言ってきました。
「だからね」
「それで、ですね」
「僕達も行くといいですね」
「機会があれば」
「そうしていいんですね」
「その奇麗なお城達に」
「そうだよ、とても奇麗だけれど」
 それだけではないとです、弟さんは言うのでした。
「けれど戦い向けじゃないんだよ」
「そうなんですか」
「お城って戦いに対してですが」
「外の世界ではそうですが」
「あの王様のお城は違うんですね」
「戦いは考えておられないんですね」
「お城というより宮殿で」
 そうしたものでというのです。
「芸術や科学があるんだ」
「そして魔法もですよね」
「オズの国ですから」
「魔法もありますよね」
「そちらの技術もですよね」
「オズの国だからそうですね」
「そうだよ、魔法使いさんやグリンダさんが協力してね」
 そうしてというのです。
「築いてくれたんだ」
「この橋も魔法の技術なのよね」
 王女は橋を見つつ言いました、その水の橋を。
「そうよね」
「そうだよ、オズマ姫がね」
「架けた橋ね」
「そうなんだ」 
 王子が答えました。
「この橋は、そしてあの王様のお城も」
「同じね」
「そうだよ、科学にね」
「魔法の技術も入っていて」
「芸術と」 
 それと共にというのです。
「科学と魔法もね」
「入っているのね」
「あの王様は科学も好きで」
 それでというのです。
「科学の技術でお空を飛べないかと考えていて」
「気球とか飛行機とか」
「鉄道も好んでいてね」
「そうだったの」
「途中からお城から出ないで夜に活動する様になったけれど」
 それでもというのです。 
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