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星河の覇皇

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第八十一部第一章 全戦線でその三十五

「そしてサハラはな」
「オムダーマンが統一してですね」
「アッディーン大統領が皇帝となるが。しかし」
「しかしとは」
「いや、シャイターン主席は敗れるにしても」
 それでもとだ、彼は言うのだった。
「彼はどうなるか」
「そのことも気になるところですね」
「そうだ、マウリアに亡命するか」
「連合にですね」
「亡命することになるが」
「どちらの国に亡命するかで、ですね」
「決定的に違う」
 シャイターンの運命、それはというのだ。
「そうなる」
「左様ですね、では」
「その時の話になるが、連合に亡命すれば」
 この国ならばとだ、ギルフォードは言うのだった。
「また国を建てるか」
「連合の中で」
「新国家を建国するか」
「そうなりますか」
「彼は野心家だ、そして一国の主になる器だ」
 そうした人物だというのだ。
「だからだ」
「連合に亡命すれば」
「新国家を建国してだ」 
 そのうえでというのだ。
「その国を発展させていくだろう」
「そうなりますか」
「私はそう見ている、マウリアならな」
「ごく普通にですか」
「亡命者と生きてだ」
「それで終わりですか」
「無気力にな、しかし無気力なぞだ」
 この要素はというのだ。
「彼は求めない」
「そうした気質ですか」
「彼は常に動く男だ」
「休まずにですね」
「そうだ、前を見てな」
 そうしてというのだ。
「常に動いていく」
「そうした人物なので」
「そんなものはだ」
 無気力はというのだ。
「求めない、享楽を愛してもな」
「それには溺れないですか」
「そうだ、だからマウリアに亡命すると」
「後はマハラジャになれるにしても」
「そこで安穏と暮らすか」
「それはなく」
「むしろ連合に入ってだ」
 この国にというのだ。
「建国をしてだ」
「その国を動かしていく」
「それを目指す筈だ。彼はサハラは統一出来なかったが」
 それでもというのだ。
「諦める男ではない」
「サハラの皇帝になれないのなら」
「別の国を興してだ」 
「その様にして」
「そしてだ」
 さらにというのだ。
「その国をどんどん大きくしていく」
「そのことを目指していきますか」
「無論その第一歩は難しくだ」
「そしてですね」
「人口も少ないが」
 ギルフォードはサハラの二千億の人口から述べた。 
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