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少女は 見えない糸だけをたよりに

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第六部
  6-1

 年が明けて、去年と同じように、お正月のお膳の用意をして、やっぱり、白い襟がレースになったブラウスを着て、座敷にみんなで座った。

「あけましておめでとうございます 今年もみんな元気でな」と、お父さんの一声で乾杯した。銀色の盃。

「はやいもんだな 香波が来てくれて もう1年になるな 今はワシに懐いてくれたから、子供の頃から居るような感じだ。本当の子供になってくれている ありがとうな香波」

「お父さん 私のほうこそ ありがとうございます」

「お父様 年末のパーティでね 自己紹介するのに 香波は 帯屋香波ですって言ってたわよ もう、気持ちはお父様の娘なのよ」

「そうか それは 嬉しいのう 香波」

「それでね あの時 少しは、香波にも男の免疫出来たみたい。それにね、あの後、香波をもう一度、紹介してほしいって人も何人かが言ってきたのよ もちろん ダメって言っておいたわよ」

「おい 燿 あんまり 無茶すんなよ なんか 香波で楽しんでいるみたいだな」

「お父さん 違うんですよ お姉ちゃんは 私のことを考えてくれて・・」

「うーん 燿は 思い立ったら、すぐに行動するから ヒヤヒヤするよ それで、燿は申し込まれないんか?」

「ええ 私って 敬遠されるのよねー」

 そして、着物を着せてもらって、みんなで初詣に・・。

「今年は、何をお願いした?」と、お父さんが聞いてきたので

「みんなの幸せと あの人が無事に帰ってきますようにと」

「そうか 春になると だよな」

「ええ 春には・・きっと」

「ワシには もっと 先のほうが良いと思うのは 勝手なのかな」

「いいえ でも お父さんも気に入ってもらえると いいなって思っています」

「そうだなー 香波の幸せが待っているんだものな」 
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