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オズのホボ王子

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第七幕その八

「本当にね」
「全くですね」
「それじゃあこのホテルのこともいい思い出にして」
「そうしてですね」
「次の場所に行きますね」
「そうしますね」
「そうしようね」
 笑顔でこう言ってでした。
 皆はホテルをチェックアウトしたうえで次の場所に向かいました、そして歩きはじめて暫くしてでした。
 王子のスマートフォンから音楽がかかりました、王子はそれにすぐに出ました。すると電話をかけてきたのは。
 リンキティンク王デシタ、リンキティンク王は王子に言ってきました。
「こっちは終わったぞ」
「誘うべき人はですか」
「皆誘ったぞ」
 こう王子に言うのでした。
「もうな」
「有り難うございます」
 王子はリンキティンク王に笑顔で応えました。
「それでは後は」
「わしはもう戻る」
「お国に」
「そうしてな」
 そのうえでというのです。
「パーティーの用意をしておくぞ」
「そのことも有り難うございます」
「ははは、礼なぞいらん」
「いいですか」
「その気持ちだけで十分じゃ」
「そうですか」
「それでそっちはどうじゃ」
 リンキティンク王は王子に聞いてきました。
「それで」
「僕の方はですか」
「どうなのじゃ?」
「かかしさんや樵さんを案内出来まして」
 王子はリンキティンク王にこれまでのことを全てお話しました、それで沼地のホテルのこともお話しました。
「いいホテルでしたよ」
「ほう、そんなホテルもあるのか」
「そうなんですよ」
「わしも行ってみたいぞ」
 早速こう言うのでした。
「そのホテルにな」
「それはいいですが」
 王子は本当に行きたそうなリンキティンク王にこう言いました。
「王もお仕事がありますよ」
「おっと、そうだった」
 リンキティンク王も言われて思い出しました。
「暫く旅に出て忘れておった」
「それは忘れたら駄目ですよ」
「王の務めはな」
「今は大臣さんが代わりにやってくれていますが」
 王様のお仕事をです。
「ですが」
「仕事は人任せにしてはいかん」
「はい、ですから」
 それでというのです。
「もうお誘いのお仕事が終わって」
「国に戻ったらな」
「その後はです」
「パーティーの用意をしてな」
「王様のお仕事もです」
 それもというのです。
「ちゃんとしましょう」
「そうせんとな」
「はい、そして」
 王子はリンキティンク王にさらに言いました。
「僕もです」
「王子の仕事をじゃな」
「しないといけないです」
「王子も王子で仕事があるからのう」
「王様と一緒に国を治めていますからね」
 王子はお国ではいつもリンキティンク王を助けて政治をしています、それでそちらのお仕事があるのです。 
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