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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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第3部~希望と絶望の宝石~
  第23話『新世代、護る』

「戦闘機人達が活動を開始したか。」
雅は立ち上がる。
「クロノ長官、出撃の許可をお願いできますか?」
雅は電話を利用して記録が残るようにクロノに連絡を取る。
〝相手は戦闘機人と判明しているならば、こちらとしても拒否の理由はありません。次元保護国国家象徴、凪風雅の出動を許可します。〟
「ありがとうございます。それでは、行きます!」
【ATTACK RIDE-WARP-】
雅はワープのアタックライドを使い、現場へ向かった。

「行って、地雷王。」
その頃、現場ではルーテシアの操る地雷王の電撃にフォアードメンバーは苦戦を強いられていた。
〝みんな、安心してほしい。これから救援が来るから。〟
そんな中、ティアナに雅からの念話が入り、状況の好転を確認する。
「さあ、隊長さん達が来るまで、もう一踏ん張りよ!」
ティアナの号令で、フォアード達は体勢を立て直す。

そして、雅の現地入りをモニター越しに見ていたスカリエッティはウーノにある指令を出す。
「ウーノ、彼の出番だ。」
「しかし、彼はまだ調整中です。実践導入までには準備が必要かと。」
「調整中だからこそ、だよウーノ。この実践で得られるデータを元手に最終調整をすればいいだけのことさ。」 
「畏まりました。それでは、彼を今回の作戦に導入させます。セインには、データのサンプルを取るように指示を出しておきます。」
「物わかりが早くて助かるよ、ウーノ。」
スカリエッティの言葉を聞き、ウーノは別室へ向かうと、一体の異形に話しかける。
「さあ、私達のお願い、聞いてもらえるかしら?」
「本当に、俺のことを守ってくれるんだよな?」
異形は少年のような声で質問する。
「勿論ですよ。ですから、私達のことも手伝ってくださいね。」
「わかった。あいつをやっつければいいんだろ?」
異形はモニターに映る雅を指さす。
「はい、お願いしますね。」
「うん。」
【アタックライド-ワープ-】
異形は腰部の器具を使い、雅の前に転送する。
「ええ、お願いしますよ。ドクターの夢のために、ね。」
ウーノは不敵な笑みを浮かべた。

雅はティアナ達と合流するために急ぎ足で向かうが、目の前に現れた人影に立ち止まる。
「えっ、ディロード?」
そう、目の前にはディロードと同じ姿の存在があったのだ。
「一体何者だ!」
雅はディロードライバーを装着しながら言う。
「俺は…オルタディロード!」
「オルタディロードだと!?」
その名前を聞き、雅は驚く。
「スカリエッティ博士を助けるために、お前を足止めする。」
オルタディロードと名乗る異形は戦闘の構えを取る。
「分断が狙いか。」
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
「変身!」
雅もディロードへ変身して応戦を始める。
「お前は何者だ!どうしてスカリエッティに味方する!?」
ディロードはオルタディロードにパンチを放ちながら言う。
「スカリエッティ博士は、俺のことを守ってくれる。父上や、母上と違って!」
オルタディロードは右手の拳と右足の回し蹴りを同時に放ち、応戦する。
「この技、凪風流だと!?それなら、ライダー、変身!」
【CHANGE RIDE-TYPHOON VERSION 1-】
ディロードはオルタディロードの使う技に驚きつつも、仮面ライダー1号に変身する。
「それなら、俺だって!」
【カイジンライド】
オルタディロードはディロードライバーと同型の器具を展開し、端のボタンを押す。そして、
「イカデビル!」
そう宣言すると、オルタディロードの姿はイカデビルに変わる。
「ディロードの能力まで擬似的に再現されているのか。」
「これでもくらえ!」
オルタディロードイカデビルは触手状の鞭を振るい1号を攻撃する。そして、一号が怯む姿を見ると、再び腰部の器具を展開し、今度は内側のボタンを押す。
【ファイナルアタックライド】
「イカデビル!」
オルタディロードが宣言すると、隕石群が1号目がけて放たれる。
「あれを食らったらひとたまりもない!変身!」
【CHANGE RIDE-SUNRISER-】
ディロードは1号への変身を解除すると同時にBLACK RXに変身する。
「だったら!」
【カイジンライド】
「ジャークミドラ!」
オルタディロードも負けじと、今度はジャークミドラへカイジンライドする。
【アタックライド】
「ミドラー剣!」
オルタディロードジャークミドラは長剣のミドラー剣を出現させて、手に取り、RXを切り裂く。
「くっ、キングストーンフラッシュ!」
RXはサンライザーから光線を放ち、足止めする。そして、そのままジャンプする。
「くらうか!」
【カイジンライド】
「バトルレイダー!」
オルタディロードは今度は仮面ライダーゼロワンのバトルレイダーにカイジンライドする。
【ファイナルアタックライド】
「バトルレイダー!」
オルタディロードバトルレイダーは必殺技を発動し、防御態勢に入る。
「RXキック!」
RXは必殺キックを放つが、オルタディロードバトルレイダーの必殺技、インベイティングボライドによって防がれてしまう。
「僕が行っていない世界の力まで使えるとは。」
RXへの変身を解除したディロードは体制を立て直しながら言う。
【カイジンライド】
「デザスト!」
更に今度は仮面ライダーセイバーの世界の強敵、デザストに変身し、
【ファイナルアタックライド】
「デザスト!」
オルタディロードデザストは長剣、グラッジデントを手に取り、走りながら近づき、螺旋を描きながらディロードに突撃する。
「カラミティ・ストライク!」
デザスト必殺の一撃がディロードに直撃するが、ディロードの防御力により、攻撃を受けきる。しかし、手を変え品を変え攻撃を繰り返すオルタディロードの攻撃を受け続け、ディロードは立つのが精一杯になっていた。
「これでどうだ!」
【FINAL ATTACK RIDE-DE DE DE DELOAD-】
ディロードは必殺技を発動し、平成ライダーを召喚する。しかし、
「それなら、俺も全力で倒す!」
【ファイナルアタックライド-ディ ディ ディ ディロード-】
オルタディロードも同じ必殺技を発動し、ゴ・ガドル・バ、水のエル、ガルドサンダー、ホースオルフェノク、エレファントアンデッド、コダマ、スコルピオワーム、レオイマジン、マンティスファンガイア、ナスカドーパント、ロストアンク、リブラゾディアーツが召喚され、召喚された平成ライダーの幻影を撃破する。そして、キックを放っていたディロードをオルタディロードは回し蹴りで迎撃し、雅は変身解除される。
「お前を倒せば、スカリエッティ博士は俺を守ってくれるんだ。」
オルタディロードは雅に近づこうとする。しかし、
「そうはさせないぜ!」
「ボク達もいるです!」
ダークカオス、そしてディショット龍騎、ディショットブレイド、ディショットダブルがオルタディロードに攻撃を放つ。
「嫌な予感を感じて正解だったわ。」
ディショットブレイドに変身している梨花は雅に手を差し出す。
「ありがとう。」
その手を取り雅は立ち上がる。
「ここは撤退しましょう!」
「しかし、向こうではまだ戦闘が。」
「大丈夫です。今、ヴィータさんから撤収作業に移ったと連絡がありましたです。」
「解った。ここは退こう。」
ダークカオスは自身の持つ時間停止の力を駆使して、チームディロードを撤退させた。
「逃げられた。スカリエッティ博士に怒られる。」
オルタディロードは一人で怯えている。すると、スカリエッティから通信が入る。
〝大丈夫だよ。それより、初めての戦闘で大変だっただろう?チンクに迎えに行くように頼んだから安心して帰るといい。〟
「ありがとうございます。」
オルタディロードは安心したような雰囲気を出していた。

「みんな、助けに来てくれてありがとう。」
「それより、あのディロードの偽物はなんですか?」
圭一は雅に質問する。
「奴は自身をオルタディロードと名乗っていた。」
「オルタディロード、ねぇ…それで、どんな奴か見当でもついているのかしら?」
「ああ、その正体に心当たりがある。」
「心当たり?」
「オルタディロードの正体は、子供の頃の僕だ。」
雅の口から驚くべき正体が明かされる。
「子供の頃のって、どういう意味ですか?」
「数日前、遺伝子研究所から複数の遺伝子が盗まれた事件は知っているだろう?」
「はい。」
「大々的なニュースになりましたわよね。」
「そうだ。保管されていた僕の遺伝子も、どうやら盗まれたらしい。各地ではブレイドの世界で作られていない人造アンデッドが暴れているのも、そこから剣崎さん達の遺伝子が盗まれたからだ。」
雅は説明する。
「ならどうして、敵は子供の頃の雅を作り出せたのかしら?」
「おそらく、人造魔導師素体として僕の記憶を引き継がせて作ったんだろう。スカリエッティなら、そのくらいの技術力もある。そして、僕をベースにした人造魔導師に改造手術を施して、生み出したと考えるのが妥当だろう。」
梨花の質問に雅は答える。すると、テレビはニュース速報に変わる。
〝緊急ニュースです。ただいま入りました情報によりますと電子機器メーカー、スマートブレイン社が指名手配中のテロリスト、ジェイル・スカリエッティに物資及び資金の援助をしていた証拠が見つかり、無期限の経営資格停止処分を発表。その後正式に倒産手続きが施されました。〟
「スマートブレインが倒産!?」
圭一は驚く。しかし、雅はそのニュースを見て、
「スマートレディが入り込んで遺伝子を盗んだのか。それなら、セキュリティなんて意味がないな。」
自身の考察の確信を掴んだ。

雅達チームディロードがオルタディロードの対策に頭を悩ませている頃、機動六課本部では別の悩み事に直面していた。
「お名前は?」
「…ヴィヴィオ。」
なのはの質問に童女は答える。この出会いは、この後の二人の未来を変えるとも知らずに。
to be continued.

次回、仮面ライダーディロード
「兄貴、俺も協力するぜ!」
「あのトライアル達は?」
「さあ、調整は済んだよ。」
「これが、新しい力…」
次回『新世代、対策する』希望を紡いで、すべてを救え! 
 

 
後書き
 はい、一年も更新しなかった言い訳タイムになりますが、ここ一年で私の生活環境が大きく変わりまして、まずは転職して、その都合で引っ越しも絡み、新生活に慣れる必要がありました。それから、ようやく慣れたと思った矢先、持病というか、先天性の体質が見つかりました。現在は投薬治療で症状を抑え込んでいる生活をしていますが、医師からは最悪手術が必要とも言われています。期待して待っていた皆様、私的都合で更新が疎かになってしまい、申し訳ありませんでした。 
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