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星河の覇皇

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第八十部第五章 秘密兵器その二十二

「その攻勢において」
「先の会戦と同じく」
「重要な役割を果たすでしょう」
「そうしてですね」
「オムダーマン軍は各戦線を突破し」
「この戦争の勝利を決定的にするでしょう」
 こう八条に話すのだった。
「そしてオムダーマンとティムールの戦いは」
「それはですね」
「オムダーマンが勝利し」
「あの国がサハラを統一しますね」
「そうなるかと。ティムールの敗因は」
 バールはそれの話もした。
「国力差もあるでしょうが」
「それ以上にですね」
「シャイターン主席の不在かと」 
 彼が戦場にいなかった、このことがというのだ。
「やはり」
「そのことがですね」
「ティムールの敗北にです」
「直結しましたね」
「そうかと、ソフトウェアの面で」
 即ち人材のというのだ。
「一時にしろ欠如があり」
「そこをですね」
「オムダーマン軍に衝かれ」
 即ちアッディーンにというのだ。
「敗れました」
「それが今回の会戦ですね」
「シャイターン主席がいれば」
 戦場にというのだ。
「アッディーン大統領もです」
「あの艦艇を使えなかったですか」
「実際にです」
 八条はさらに話した。
「これまでは使えなかったので」
「シャイターン主席なら気付いてですね」
「即座に対策を出すので」
 このことがわかっているからだというのだ。
「ですから」
「これまでの二度の会戦では」
「使用出来ず」
 それでというのだ。
「お互いに大損害を出しながらも」
「引き分けに終始したのですね」
「はい、しかし」
 それがというのだ。
「シャイターン主席が不在となり」
「そのせいで、ですね」
「あの艦艇を使用しても」
「それを見破る人材がおらず」
「それで、です」
「あの艦艇を使用出来たので」
「勝利を収めることが出来ました」
 オムダーマン軍がというのだ。
「そうなりました」
「そうですか」
「はい、ですから」
 それでと言うのだった。
「シャイターン主席の不在がです」
「この度のティムール軍の敗因ですね」
「若しシャイターン主席が戦場にいれば」
 そうであったならというのだ。
「必ずです」
「ティムール軍は敗れていませんでしたね」
「はい」
 マックリーフにもこう答えた。
「引き分けでした」
「これまで通り」
「ではです」
 それならばとだ、ここで劉が言ってきた。
「両国は消耗戦に入り」
「そしてやがては決着がつきますが」
「その場合はですね」
「国力の高いオムダーマンがです」
 この国がというのだ。
「有利だったでしょう」
「やはりそうなりますか」
「消耗戦はです」
 このタイプの戦争についてもだ、八条は話した。 
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