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ハッピークローバー

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第十八話 やり取りをはじめてその四

「いいのよ」
「そうなのね」
「私もね、成海っちと会ってると」
 それならというのだ。
「幸せだからね」
「そうなのね」
「うん、成海っちって優しいし聞き上手だしね」
「本当に世話焼き亭主ね」
「だから私もね」
 かな恵の方もというのだ。
「成海っちの為にね」
「何かしようってなるのね」
「あの笑顔がいいしね」
「そうよね、何かしてもね」
 一華は先日父が言ったことを思い出した、そのうえで話した。
「不平不満ばかりで感謝しない人だとね」
「何もしたくなくなるわね」
「そうした人にはね」
「だからね」
 それでというのだ。
「成海っちにはね」
「色々とするのね」
「そう、あとね」
「あと?」
「ここでしてやってるとはね」
 何かしてもとだ、かな恵は一華に話した。
「決してね」
「言わないことね」
「思うこともね」 
 このこともというのだ。
「しないことってお母さんに言われたの」
「おばさんに」
「そう、そうした気持ちでやっていてもね」
 それでもというのだ。
「上から目線でしょ」
「本来する必要ないって感じよね」
 一華もそれはと頷いた。
「あんた何様って」
「そうなるからね」
 だからだというのだ。
「お母さんそう言ったの」
「してやってるとは言わない」
「考えないってね」
「するでいいのね」
「させてもらうでもいいけれど」 
 それでもというのだ。
「これは人によってはね」
「する相手ね」
「感謝の気持ちがない人にしたら」
「そうした人ってそれでも当然と思うしね」
「感謝されないしどんどんね」
 何かをしてもというのだ。
「つけあがるだけだから」
「思わないことね」
「むしろそうした人には何もしない」
「それがいいのね」
「つけあがるだけだから」
「利用して」
「世の中そんな人もいるからって」
 その様にというのだ。
「お母さん言ってたわ、世の中善人ばかりじゃないってね」
「それはそうよね」
 富美子も頷いて応えた。
「世の中って」
「そう、だからね」
「おばさんもそう教えてくれたのね」
「そこの見極めもね」
「善人か悪人か」
「大事だってね、目とか人相にね」
 そういったものにというのだ。 
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