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私はいじわる 小悪魔が住みついた

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6-⑵

 学校が始まって1週間。末永先生から招集がかかった。新入部員の紹介と初練習だから、体操服で来いって。

 この1週間、私達は、部員を増やそうと声を掛けまくっていた。香菜ちゃんと美咲ちゃんは、吹奏楽をやるって、断られていた、だけど、夏美ちゃんは、考えておくって言って居た。そして、運動が出来そうな子に声を掛けたんだけど、みんな、野球なんて恰好悪いからとかで断ってきた。

 そして、色が日焼けしているみたいで、褐色で太っているというより、ごつくて、だけど足は長い子。声を掛けた時、私達を上から下までじーっと見て「いいよ やってみる」とあっさり。

「オーカ って言うの よろしく」と、手を差し出してきた。

「えっ おー か?」と、私が聞き直すと

「うん オーカ 中武桜花(なかたけおうか) 桜に花って書くの おうか オーカって呼んで」

「あっ そうなんだ ウチはマリ」「ウチは リンカ よろしくね」

 と、いう訳で、3人でグラウンドに出て言ったら、ユニフォーム姿の3年2年生が、11人居た。キャチボールを始めたところだった。そして、新入部員らしき人が・・・男の子が5人。その中に・・昂が・・・すました顔で・・えー 

 入学式の時、校門で昂君と並んで写真を撮ってもらっていたのだが、その時、2枚目に私は、昂君に腕を組んでいった。その時「お前 アホかー」と、振り払われて・・それから、話したことがなかった。

「なんで ここにいるん?」

「おれの勝手やろ― 見守るってゆうたやんか 話す 機会も無かったしな」

「よーし みんな 集まれー」と、末永先生が号令をかけて来た。

 バックネットの前にみんなが集まってきて

「今年の新入部員の紹介だ よーし 端から名前を言っていけ」と並んでいる順番に名前を言って、私達3人は最後に言った。ひとりひとりに拍手があったのだけど、私達の女の子の時は特に大きかった。

「今年は、みんなヤル気まんまんだぞー お前等ー ゥウンッ 君達も うかうかしてられないからな 特に、そのー 最後の3人は あなどっていたら、負かされるぞー マネージャーじゃぁないからな とりあえず、一緒に練習するけれど そのー 差別はするなよ ビシビシやれ」

「ウォーッス」という返事

「じゃぁ グラウンド5週 うさぎ跳びベース1週 その後、ノックな」

「鈴花 やるのー きびしいの」

「当たり前やん 負けてられないよ 真珠 行くよ」と、みんなの後ろから、付いて行った。

 新入生の男の子のうち3人は、うさぎ跳びの途中でメロメロだったけど、私達3人は最後まで付いて行った。私も、なんなのーこれはー初日からーと ヒィヒィ言いながらなんとか。昂君にしごかれていたから・・。

「よーし ノック練習 1年生は外野で転がって来るボールを返せ ぼーっとしてんじゃぁ無いぞ 待ってる間は腕立て伏せ 真珠、鈴花、オーカはファーストの後ろ ぼーっとすんなよ ボール飛んでくるぞ 顔を上げなから、腕立て伏せ」

 私は「りんかー」って言うと「やってやるよー なんでも」と、言ってたものの鈴花ちゃんは腕立て伏せは、意外と、苦手だったみたい。だけどオーカはもくもくと黙ってやっていた。

 そして、練習が終わったあと、私達3人が呼ばれて

「いゃー お前等・・いゃ 君達の気力には びっくりしたよ 昨日までは、気まぐれの遊びぐらいと思っていたんだけど 謝る ごめん 明日からも、頑張ってくれ」と、末永先生が

「うーん ちょっと きつかったけど なんとかね」と、鈴花ちゃんも応えていた。

「あぁー 真珠 そのー どうも・・ お前というんじゃぁダメかー? 言いにくくってな」

「ダメ! 先生だって、女の子からも好感持ってもらう方がいいでしょ 努力して 好感を持ってもらえないなんて、最低だよ」

「あのなー そういうのって 逆に 教師イジメじゃぁないか」

「ううん だって ウチ等も 先生のこと いい感じって思っているからね がんばってね」

「こらっ からかうな 明日は、もっと 辛いぞー」 
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