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ハッピークローバー

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第十四話 話をしてその五

「その頃にはね」
「大学にいたんだ」
「私はそう聞いたけれど」
「そうだったんだ」
「何か日清戦争の頃からいたって噂もあるけれどね」
「もう十九世紀だね」
「江戸時代生まれともね」
 その様にというのだ。
「噂あるから」
「江戸時代じゃ百五十年どころじゃないね」
「ううん、不死身かしらあの人」
「噂では錬金術とか仙術とかも研究してるらしいから」
「それでなの」
「不死じゃないかってね」
 その様にもというのだ。
「言われてるしね」
「何か凄い人ね」
「そうだね、まあ学識は凄くて悪い人じゃないそうだけれど」
「それでもよね」
「色々謎の多い人だよ」
 このことは事実だというのだ。
「それでその人のところにね」
「村田さんと森本さんだったかな」
 達川は二人の名前も出した。
「確か」
「ああ、あの娘達ね」
 一華は名字を聞いただけでわかった。
「聖花と愛実ね」
「知ってるんだ」
「二人共八条町の商店街の娘達よね」
「パン屋さんと食堂の」
「どっちも美味しいって評判なのよね」
「そうみたいだね」
「それでその娘達がなのね」
 一華は達川に成程という顔で述べた。
「悪魔博士のところに行ったの」
「そうらしいね」
「考古学とかのお話を聞きに行ったとか?」
 一華は考える顔で述べた。
「あの人考古学も詳しいらしいし」
「他にも色々知ってるらしいね」
「もう何でも」
 学問はというのだ。
「あの人凄いらしいね」
「文系も理系も出来るんでしょ」
「博士号色々持ってるらしいね」
「それでかしら」
 その博士がかなりの学識を持っているからだというのだ。
「聞きに行ったのかしら」
「その辺りわからないね」
「ええ、あの博士のところって」
「謎が謎を呼ぶね」
「そうね」
 どうにもとだ、一華は達川に答えた。
「あの博士については」
「うん、あの博士オカルトにも詳しいらしいしね」
「錬金術とか仙術とか」
「あと魔術とか超能力も」
 そうしたことにもというのだ。 
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