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ハッピークローバー

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第十二話 合コンのはじまりその十

「人生アウトよ」
「そうなるわよね」
「昼ドラみたいにどろどろになって」
 そうしてというのだ。
「挙句はね」
「人生自体がね」
「そうなるから」
 だからだというのだ。
「アウトね」
「何があっても」
「社会的にもね」
 こちらから考えもというのだ。
「駄目よね」
「そうしたことは」
「いいことになるなんて」
 それこそというのだ。
「有り得ないわね」
「イスラム教でもよ」
 かな恵はこの宗教の話をした。
「あの宗教の子達が言ってるでしょ」
「あの宗教?」
「そう、イスラムは奥さん四人持てるでしょ」
「四人までね」
「まあ大抵は奥さんは一人らしいけれど」
 これは財政的な理由だ、多くの妻だけでなく子供達まで養おうと思えばそれなりの資産が必要となるからだ。
「四人まで持っても公平にね」
「ああ、愛さなければいけなかったわね」
「そう、だからね」
 かな恵はさらに話した。
「二人いたらね」
「公平になのね」
「浮気や不倫でないけれど」
 それでもというのだ。
「奥さん同士で嫉妬し合ってね」
「仲悪かったりするっていうわね」
 理虹もこの話を思い出した。
「そうだったわね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「恋人二人とかってそれ自体が揉めごとの元で」
「不倫や浮気したら」
「相手がいたらね」
「修羅場の元ね」
「下手したら刺されるとかもね」
 事件になることもというのだ。
「あるわよ」
「それが現実ね」
「恋愛のもつれなんてあるじゃない」
 かな恵はさらに話した。
「だから浮気や不倫は実際にしたら」
「碌なことにならないわね」
「女の子も男の子もね」
 両方というのだ。
「そうなるわ」
「それが現実ね」
「そう思うわ」
「だから今回私達彼氏出来たら」
「もうね」
「浮気や不倫はしない」
「そのことは注意しないとね」
 絶対にというのだ。
「あらゆる意味で」
「そういうことね」
「不倫して離婚とかなったら」
 一華は巷にある話を出した。
「慰謝料請求されるし会社にもいられなくなって」
「転落一直線でしょ」
「そうよね」
「そんなことするよりもね」
 かな恵は右手の人差し指を顔の高さで立てて話した、あっけらかんとしつつ穏やかなかな恵のいつもの表情だが言うことは生々しかった。
 しかしその生々しい言葉をだ、かな恵はあえて出した。 
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