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星河の覇皇

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第七十九部第五章 勝利の予感その三十一

「巨大な存在であり続けることです」
「バハムートは人ではどうにもならない」
「あまりにも巨大過ぎて」
「それ故にですが」
「では我々はバハムートになることですか」
「エウロパから見てあまりにも巨大な存在になる」
「今以上にですか」
 三人の大統領達は述べた、そしてだった。 
 伊東に対してだ、それぞれこう言った。
「では、ですね」
「我々もそれぞれ発展していくことですね」
「さらに巨大になることですね」
「そうであるべきかと。連合の共通の考えはありますね」
「はい、エウロパは敵である」
「二度と植民地にはならない」
「永遠に誰からも支配されないことです」 
 こうそれぞれ言う、実は米中露三国共にそれぞれ植民地統治や異民族統治を受けていたので彼等の主観としても言えることだった。
「そこは同じです」
「連合で植民地統治、異民族支配を受けたことがない国は稀です」
「それこそ非常に少ないです」
「そうです、何があろうともです」
 伊東も述べた、尚日本は第二次世界大戦後のGHQの統治はあったが植民統治も異民族統治も行われた経験はない。
「我々はです」
「決してですね」
「誰からの支配も受けない」
「そういうことですね」
「そうです、だからです」
 それ故にというのだ。
「エウロパに対してもです」
「対することがですね」
「連合の国是になっていますね」
「それも絶対の」
「ですから」
 伊東はさらに述べた。
「我々は全体で、です」
「発展し続ける」
「そうしていくことが国防ですね」
「それも第一のですね」
「そうです、国防なのです」
 こう言ってだ、そしてだった。
 四国の首脳達はさらに話していく、この後はこれといって大した話はなく時間になると会談は終わった。
 そしてその後でだ、伊東は夜遅くまで仕事をしたが。
 オムダーマンとティムールについての報告を官邸を去る時に聞いた、その話はどういったものかというと。
「まだなのね」
「はい、明日辺りと思われますが」
「開戦には至っていないのね」
「左様です」
「そうなのね、まあどうなってもね」
「日本としてはですね」
「これといってね」
 報告をした総理府付きの国防省の事務官に対しても述べた。
「影響はないわ、連合全体にとってね」
「特に影響はないですね」
「ええ、けれどね」
 それでもと言うのだった。
「今日の報告はね」
「頭の中にですか」
「留めておくわ」
 そうするというのだ。 
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