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東方絆日録 ~ Bonds of Permanent.

作者:福岡市民
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待ち受ける者たち(大空翔、小泉純一)
  純一:半ドン

 
前書き
純一のストーリーはこれが最後です。 

 
人里にある八百屋「八百長」。
その店主である小泉純一はいま、探し物をしていた。


純一「はて、老眼鏡はどこにやったかな?」


純一は裸眼でも生活に支障をきたさないほどの視力を持っている。それでも近くのものを見るのには老眼鏡が必要で、もうかれこれ四日ほど探し回っていた。
初めのうちは目を細めたり文字に顔を近づけたりしてどうにか対応していたが不便なのは変わらず、ついに我慢の限界に達して先ほど本格的な捜索を開始したというわけだ。

そのとき、居間に一人の女性が姿を現した。
寺子屋「志学館」で教師をしている上白沢慧音である。


慧音「小泉さん、呼んでも返事がないので心配しましたよ…あれ、どうされたのですか?」

純一「ああ先生、ちょうどよかった。いま老眼鏡を探しておりましてな…すまないが先生も探してはもらえませんか?」

慧音「それは大変だ!」


慧音も加わってあちこち見て回ったが、やはり老眼鏡は見つからなかった。


慧音「老眼鏡がなくなったのはいつですか?」

純一「ええと、たしか五日ほど前だったと思います」

慧音「その日、外出された覚えは?」

純一「五日前といえば……ああ、そうそう。守矢神社で開かれた茶会に行きましたな。そういえばそれ以来、老眼鏡を見ておりません」

慧音「じゃあきっと守矢神社にあるのでしょう。小泉さん一人だと心配なので私もついて行きますよ」

純一「しかし、慧音さんは授業があるのでは…?」


そうなのだ。
慧音はいま、角帽を被っている。それは彼女が仕事中であることを意味していた。


慧音「いやなに、今日は試験日なので試験監督を外界から最近来たという自称“小学校教師”の男に頼めばいいだけの話しですよ」

純一「なるほど」

慧音「それより、小泉さんは老眼鏡がないと生活に支障が出るのでしょう?早く行きましょう」

純一「いやはや、ご迷惑おかけして申し訳ありません」


純一は店じまいをしに店舗へ戻った。



ーー
ーーー


店じまいをしたあとすぐに二人は出発した。その際、「臨時休業」と書かれた紙を店のシャッターに貼りつけておいた。

まず寺子屋に行った。慧音は最近外界から来た同僚の先生に事情を説明し、試験監督を引き受けてくれるようお願いした。彼は文句を言うこともなく、あっさり引き受けてくれた。


慧音「すまないな、この借りはいつか返す」

?「分かったミャオ。いいから慧音は早く行くんだちょー」

慧音「そうだった…では、よろしく頼んだぞ!」

?「ばいちー」フリフリ




ーーー二人は守矢神社へ急いだ。


(融合編『初顔合わせ②』へ続く)
 
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