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僕は 彼女の彼氏だったはずなんだ 完結

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16-⑶

 「三倉君 売れたぞ」と、開発室に中林部長が飛び込んできた。

「北海道と東北の漁港 港町のスーパーに置いてもらってたんだが、追加注文が入った。どこも、売れ行きが良くって、漁師が大量に買っていくそうだ。ご飯を袋状にしたのも問題ない。ゴミも少なくなるので好評らしい これで、追加生産できるよ 営業の連中も活気づいているよ これを実績に都市部にも売り込みに行く」と、一気にしゃべってきた。

「そうなんですか さすが、部長 最初から、漁港を考えていたんですか」

「いや たまたまな それでな、今度は、カレーとあんかけのうどん 頼むよ 地方のお年寄りに照準合わす」

「それなら 霧降工場長が、お年寄りには、うどんが良いかなって、提案があって、もう、試作品も出来上がってます。社長のゴーが出れば、直ぐに生産に入れます」

「そうか じゃぁ 直ぐに、社長に掛け合うよ 頼むぞ、代理 それと、あんかけオムライスもな あれは、なんとなく面白い 子供にもお年寄りにも受けるかも知れない」

 と、出ていったけど、愛ちゃんが

「どうしたのかしら あんなに開発のこと、敵対してたのに・・最近、変わったね それに、あの人が、あんなに動き良いって知らなかった 見直したわー」

「ウン 接してみればね 部長はさすが部長ってことなんかなぁー」

「ねぇ うどんの話 あれって 蒼君が毎日、遅くまで試作してたやつじゃぁないの?」

「うん 昨日 丁度、なんとか ものになったかなと思う」

「じゃあ 霧降さんじゃぁないんじゃぁない」

「うーん どっちって言う事もないしね」

「そうかー 君はそういう人間なんだよなぁー ねぇ、今日、祝杯あげに行こうよ 一区切りついたんでしょ ふたりでね」

「うーん 愛ちゃん 危険だからな あんまり、飲むなよ」

「わかってるよ 迷惑かけないって それとも、私の魅力に負けてしまうのかー」

「バカ その魅力は独身の男に振りまいてくれよな」
  
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