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子沢山も大変

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第一章

               子沢山も大変
 同窓会で塩見尊は仲のよかった宮本優に笑って話した、黒髪をショートにしていて細面で明るい顔立ちの青年で背は一七〇位だ。対する宮本は一八〇近い長身ですらりとしている。茶色が買った髪の毛を七三分けにしていて卵型の顔で大きな丸い目で唇は小さい。
「いやあ、俺達結婚したんだよ」
「そうなんだな」
「そうなんだよ」 
 塩見は隣にいれる鹿野夏奈を見つつ話した、一五四位の背で上の方が少しはねているおかっぱの大きな垂れ目でやや丸い顔の持ち主だ。ズボンとセーターが似合っている。
「これがな」
「昨日籍入れたのよ」
 夏奈も笑顔で言ってきた。
「妊娠していたし」
「ああ、デキ婚か」
「所謂ね」
「まあ順序がちょっと逆になったけれどな」
 塩見は宮本に笑顔で話し、居酒屋での同窓会だが見れば夏奈は酒を飲んでいない。他の面々は飲んでいるのにだ。
「それでもな」
「それはそれでか」
「お互いの両親も俺達が付き合ってるの認めてくれてたし
「結婚するならいいって言ってくれてね」
 それでとだ、夏奈も笑顔で話した。
「それでなのよ」
「俺達一緒になるんだよ」
「何か三つ子らしくて」
 夏奈は自分のお腹を摩りつつ宮本に話した。
「私出産したらお仕事休むわ」
「俺はバリバリ働くな」
 塩見は笑顔で言った。
「これでも会社じゃ若手のホープだしな」
「俺はしがない銀行員だぞ」
 宮本は自分のことを笑って話した。
「それも独身のな」
「ははは、お前も早く結婚しろよ」
「相手探してな、しかしおめでとうな」
 二人を祝福する言葉をここで贈った。
「結婚と妊娠な」
「ああ、これからは家族だ」
「二人からすぐに五人になるわ」
「有り難うな、そう言ってくれて」
「幸せになるわね、私達」
 二人は宮本に笑顔で応えた、そうしてだった。
 塩見は暫くしてから宮本に夏奈が三つ子の男の子を産んだとラインで連絡をした、宮本はこの時も笑顔でおめでとうとラインでだが祝福の言葉を贈った。 
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