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第五話 合コンのことその一

                第五話  合コンのこと
 この日かな恵は料理部の部活を終えて自分の家に帰っていた、自分の部屋に入ろうとすると弟の明男中学三年生で八条学園中等部に通っている彼が怒った顔で言ってきた。背は姉と同じ位だが顔は父親似で母親似のかな恵とは似ていない。黒髪を短くしてほっそりとしている。
「姉ちゃん、俺地獄見たよ」
「どうしたの?」
「今ゲームしていたらパーティーミミックに全滅させられたよ」 
 こう姉に怒って話した。
「一瞬でさ」
「ドラクエね」
「ああ、うっかりして魔法で確認していなくてさ」
「宝箱をそうして開けたのね」
「それでミミックでさ」
 ドラクエのシリーズではよくあることだ。
「それでだ」
「ザラキでなのね」
「一瞬でだよ」
 その魔法一発でというのだ。
「全滅だったよ」
「それは運ないわね」
「頭にきたよ、俺」
「全く、魔法使えばよかったわね」
 かな恵は弟の話を聞いてそれはという顔で述べた。
「本当にね」
「後悔してるよ、けれどな」
「全滅した後じゃね」
「後悔してもな」 
 それでもというのだ。
「しょうがないからな」
「そうなってからじゃね」
「ったくよ、それまで上手くいってたのに」
 怒った顔のまま言うのだった。
「天国からな」
「地獄に落ちたのね」
「今王様に死んでしまうとはって言われてるよ」
 ゲームの中でというのだ。
「レベル上がってたのにザラキで全滅ってな」
「運がなかったのね」
「ザラキ防ぐ防具かアイテム持っていたらな」
 それならというのだ。
「本当にな」
「後悔しているのがわかるわ」
「ったくよ、俺嫌になったから」
 姉にさらに言った。
「ちょっと勉強するよ」
「いた、そっちが主題でしょ」
 学生の本分はとだ、姉は弟に言った。
「かく言う私もあまりしてないけれどね」
「姉ちゃんそれなりにしてるだろ」
「そう?」
「俺よりも」
「あんたの方がしてない?まあ気を取り直して」
 そうしてとだ、かな恵は弟を励ます様にして彼に言った。
「勉強するならね」
「するよ、今から」
「頑張ってね、あんたも八条高校受けるのよね」
「ああ、受けるよ」
 高等部にそのまま進学するとだ、明男はかな恵に答えた。
「そうするよ」
「あんたの成績なら絶対に合格するわね」 
 実は明男は成績はクラスで五番目だ、いい方なのだ。
「だったらそのまま勉強していけば」
「合格するか」
「ええ、ただあんたって」
「俺は?」
「ゲームして」
 それでというのだ。
「ストレス解消してるわね」
「俺ゲームが生きがいだから」
 弟は姉に真顔で答えた。
「ゲームないと死ぬから」
「死ぬの」
「死ぬよ」
 真顔のまま答えた。 
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