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ハッピークローバー

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第四話 テスト勉強その二

「四十度近くのものもあるな」
「下手なワインだと三倍あるわね」
「それだけあるからな」
 だからだというのだ。
「かなりな」
「強いわね」
「まだお前には早いかもな」
 父は思いなおして言った。
「ウイスキーは」
「強いから」
「今はワイン位だろ」
「それか日本酒ね」
 一華も答えた。
「飲めるのは」
「本当は二十歳からだしな」 
 酒を飲める年齢はとだ、父は言った。
「八条学園のある八条町は町の条例で十五歳から飲めてな」
「この団地もそうなってるから私も飲めるけれど」
「本来はな」
 日本ではというのだ。
「二十歳からだからな」
「あまり守ってる人いないけれどね」
「だがそうなっているしな」
 このことは事実でというのだ。
「それを言うとまだ飲んだら駄目だが」
「町の条例がそうだし」
「この団地もだからな」
「私も飲めるわね」
「しかし高校生でな」
 この年齢でというのだ。
「ウイスキーはな」
「早いのね」
「もっと慣れてからがいいかもな」
「じゃあ遠慮するわ」
 それならとだ、一華も答えた。
「ウイスキーって焼酎より強いし」
「小銃は二十五度位だしな」
「だったらね」
「そうだ、だからな」
 それでというのだ。
「焼酎がぎりぎりだとな」
「実際ぎりぎりよ」
「じゃあやっぱり止めた方がいいな」
 父は考える顔で述べた。
「一華は」
「まだ先ね」
「慣れてからだ、それでいい」
「そうなのね」
「何かと割ったらいいが」
「お父さん今氷入れてるけれど」
 即ちロックである、ウイスキーだけでなく酒全体の飲み方の中でもオーソドックスなものの一つである。
「それじゃあ駄目?」
「そうだな、水割りと一緒だな」
「お父さんいつもそれで飲んでるわね」
「お父さんはお酒はこれだ」
 即ちロック派だというのだ。
「冷えたのが好きだからな」
「冬でもそうよね」
「冬でもな」
 この季節でもというのだ。
「やっぱりな」
「冷えてるのがいいの」
「そうだ、だからな」
 それでというのだ。
「冬でも氷だ」
「そうよね」
「これだと氷が溶けて」
 酒にだ、このことは普通のドリンクも同じだ。
「水割りみたいになるしな」
「いいわよね」
「水割りならな」
 それならというのだ。
「大丈夫か」
「それじゃあ」
「また今度飲んでみるか」
 ウイスキーをというのだ。 
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