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星河の覇皇

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第七十九部第二章 観戦武官達の動きその四十四

「それで今に至ります」
「そうなのか、ではこれからは」
「下士官候補生出身ですからね」
「部内幹部の試験を受けるか」
「そうなると思います」
 連合軍では下士官候補生は部内幹部への道となっている、入試のレベルの部内幹部のそれと同じである。
「ですから」
「やがては日本軍のか」
「士官に」
「そうか、ではな」
「日本軍のですね」
「士官となっても頑張ってくれ」
「そのつもりです」
 こう通信士に答えた。
「今から言われていますし」
「下士官になってすぐにか」
「いえ、入隊した時から」
 もうその時からだというのだ。
「下士官候補生は何か」
「そのまま士官になる立場だと」
「そう言われていますので」
「連合軍と同じだな」
 通信士は今このことを実感して述べた。
「下士官候補生はそのままか」
「はい、下士官になり四年か五年で」
「部内士官の試験を受けてか」
「士官になる課程なので」
「軍服も違うしな」
 下士官候補生のそれはというのだ。
「七つボタンの詰襟だ」
「日本軍でもそうです」
 これは中央政府を統括する国防長官である八条が軍服を決めたからだ、だから中央政府軍の下士官候補生も七つボタンの詰襟なのだ。
「ですから」
「それでだな」
「はい、軍服から違い」
「兵士でもセーラー服ではない」
 連合軍の兵士の象徴であるがだ。
「その軍服だしな」
「採用も防衛省です」
「日本のだな」
「これが一般や下士官候補兵ならです」
「軍服はセーラー服でな」
「採用先もそれの総監部です」
 つまり地方採用になるというのだ。
「しかも一時の」
「防衛省の本採用とは違うな」
「私達はそれだと言われています」
 即ち防衛省の本採用なのだ。
「これは中央政府軍もですね」
「そうだ、下士官候補学生はな」
 二年の兵士としての研修期間の後下士官となる彼等はというのだ。
「中央政府国防省での採用だ」
「士官候補生や士官学校の方と同じで」
「そうなる、だからだな」
「士官になることもです」
 このこともというのだ。
「既にです」
「定められているな」
「そうだと思います」
「ほぼ確実にな」
「教育課程で同じ教育隊にいましても」
 その基地にだ。
「候補学生と一般、候補兵とは別々でしたし」
「もうその時点でだな」
「我々は彼等と分けられていました」
「かなり露骨な差別化ではあるな」
「何しろ採用先が違うので」
 地方の総監部と防衛省若しくは国防省だ、この違いは非常に大きいということだ。それでというのだ。 
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